表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妄執の棺  作者: 成野淳司
4/4

あとがき

あとがきから読む方もいるそうなので——。


完全に本編に触れて書いています。本編をお読みいただいてから、読むことを推奨したします。

 作品をWEBで公開し始めましたが、そんな時に思ったのが、過去に書いたり考えたりしていた作品たちでした。


 誰に見せるでもなく自己完結した作品。

 書き始めたものの、途中で書くのをやめてしまった作品。

 設定だけは考えたものの、手をつけることのないままになってしまった作品。


 この作品たちに一つの終わりを迎えさせてやりたいと思いました。


 本作『妄執の棺』は、一番上の自己完結した作品です。


 あらすじでも触れていますが、高校生のころ考えた作品であったと記憶しており、病んでいたのかと思うような内容です。

 改訂こそしていますが、内容は大体一緒です。また、少しおかしくてもそのままにしている箇所もあります。



 ・設定や裏話


 ※ 本編(公開した本作)

 ※ オリジナル(元となった高校生のころの小説)

 ※ 改訂用の設定資料(いつか改訂しようと思っていたのか、改訂のための設定資料。未使用)



 ・タイトル


 この『妄執の棺』、改訂の他に改題もしておりまして、元のタイトルは『最後の晩餐』でした。主人公、水とコーヒーしか飲んでいないけれど。林檎が出てくるものの、食べていないけれど。


 ・視点


 これ、三人称一元視点というのですね。書いた当時は知らず、読んでいた小説が多数このタイプだったので、私もこの視点で多々書いていた気がします。

 書くのを再開して、これからはどうしようと思いましたが、WEB小説のニーズが一人称みたいだったので、前二作は一人称で書いてみました。

 で、登場人物の心の描写が好きな私は、そのまま一人称の方がいいのかもしれません。三人称一元視点である本作でも、主人公である直樹の気持ちがだだ漏れているし。

 オリジナルでは、直樹の回想場面は一人称でした。なぜか一回目の回想は違いましたが。


 ・交際期間の変更


 オリジナルでは四年だったのですが、本編では六年に。

 オリジナルの直樹は高卒で考えていたのですが、本編では大卒にしたため。

 おかげで、ちょっと長くないかという感じに。


 ・会津は振られなくてもよかったのでは?


 改訂の意思があったのか、改訂用の設定資料がありました。それによると、吉村に一度は振られるものの、後に付き合う案も書いていました。オリジナルの方が妥当かもとも。そりゃあ、そうそううまくいくものじゃないですからねぇ。

 レストランでは、本編での彼氏(設定資料によると年上)か、案にあった交際している吉村のどちらかと一緒に来店して、いずれの男性にしても直樹を心配するなんて話も考えていたようです。

 会津関連だけでなく、本編全体にこの改訂用の設定資料は特に使わず、オリジナルベースで改訂しています。


 ・直樹が想いを寄せていた女性って?


 本編では、年上の綺麗な女性とだけ。

 改訂用の設定資料によると、教師? 一つ二つの年上ではなく、二十代後半くらいなどとありました。

 そうそう、このくらいの男子は、このくらい上の女性に惹かれることが——あるのかないのかはよく分かりませんが、そうした案はあったみたいです。


 ・病院での描写に無理があり過ぎる。あらすじでも書いていますが、正にその通り。


 何で人知れず病室に行けるんだよ。

 しかも重症患者の病室は無理だろ。


 などなど。

 実はこれでも大きく改訂した箇所があったりします。


 オリジナルでは、本編ほど優しくなさそうな看護師さんに由美のことを尋ねており、看護師さんからすれば自称恋人でしかないのにべらべらと話してくれます。全てが終わった後で、注意程度では済まないのではと思うような行動ですね。


 ・描写の注意喚起があったけど、するほどだった?


 オリジナルではもう少し過激でした。その要素は残して公開したかったのですが、土壇場で怖気づきました。

 〇〇のシーンがあります。くらいしなければいけないのではないのかと思うと同時に、でもそれをしたらラストのネタバレをしているも同然だしなとも思い、結局大幅に変更したのがあの最後の展開と結末でした。

 細かく描写しなければいいかと思って触れると。


 直樹が最後に使用するのは薬ではなかった。果物の籠はその名残。

 本編では二人の生死は不明だが、オリジナルや変更前の本編では確定。


 ですね。

 また、直樹のポケットに薬が入っている設定にしたおかげで、指輪の話が生まれて、あのラストに繋がったので、悪いことばかりではなかったかも。


 注意喚起は、それでもあった方がいいかと思って、そのままにしました。考察次第では——ね。

 

 結局、直樹の奇行は何だったの?


 改訂の設定資料では、自責の念による卒業式の日の記憶改竄と、その後は妄想とのこと。自責の念については、自身が由美を振ってしまったことで事故に繋がったと考えてしまったから。涙や動揺で前をよく見ていなかったのではないかとか、告白を受け入れていれば、一緒に帰る、あるいは帰る時間がずれて回避できたからだとか。

 ちなみに、由美は家までもうすぐの場所で、前を向いて歩いていこうと決心したところを、暴走した車に轢かれたようである。


 本編では不明とさせてもらいました。正直、自分の作品ながら偶然にも考察の余地が多大のため、その方が面白そうだと判断しました。一応、タイトルに可能性の一つを含ませてもらってはいます。



 あとがきとしては、読んでいただけるかどうか不安な長さになってしまいましたが、ここらで締めたいと思います。


 ここまでお読みいただいて、本当にありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ