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4.

俺とグビーズ師匠は廊下て二人の殿下を警護しながら、雑談をしていた。


「お前はいいよなぁ。可愛い王女殿下の警護だもんな」


「所詮警護なんで。特にいいことないですよ。俺は殿下の警護の方がいいなぁ。男同士で雑談できるし」


「まぁ、そうだなぁ。ところで、最近はあやしいやつ見かける?」


「見かけるというか…いつも王女の近くにいるんだけど。所謂オネェという人種の方が…」


「あぁ…」

なんか察してくれた。とりあえず彼女(彼?)はスパイじゃないと思いたいなぁ。


「俺じゃなくてもわかると思う。ガタイいいけど、使用人のお仕着せ着てるし。肩幅―!!って感じ」


「ああ」

師匠…遠い目をしないで下さい。


その時俺らの前を通りすがった男がナイフを体の至る所に仕込んでいるのがわかった。


「師匠、あの男暗殺者です。ナイフが体中に仕込んであります。危ないですよ」


「了解」

そう言うと、師匠はあっさりとその男を拘束した。男の目的は殿下(王子でも王女でもどっちでもいい)の命を取る事。


「無駄なのになぁ」

師匠の言葉の通りだと思う。両殿下は後ろの部屋にいるんだけどなぁ。どこに行く?って感じだったし。どこに行くつもりだったんだろう?


暗殺者は国の騎士団に引き渡した。


「お前に伝えたいことがある」


あらたまってどうしたんだろう?師匠!

「お前がオネェ認定したやつな、俺の弟で、お前の兄弟子だな」


??っっ師匠の弟さん?オネェはワザと?じゃなく趣味らしい。その根性を叩きのめそうと師匠は弟子として接したようで。アヤシイけど護衛らしいです。人見知りの王女が何故か人見知りをしない逸材らしい…。基準がわからない。



最近、俺はまた魔力量が増えているような気がしたので、教会に計測に行った。ついに、“計測不能”と言われた。どうすればいいんだ?

マリウス様に聞いてみよう。…実験材料確定だなぁ。


「あ、マリウス様!実は…かくかくしかじか…」

俺は説明すると…マリウス様は大興奮で、「素晴らしい!それならいくらでもその魔力を使った実験が可能になりますね」と、喜んでいた。


「あの…まだ王女の護衛の仕事がありますから。実験は殿下の許可が必要になりますよ?」


「なんてこと?急ぎ、殿下の許可を取らなくては!」

そういってマリウス様は殿下の元へ急いで行った。


「おいおい、王女の護衛の仕事と、マリウスの実験材料になるのと天秤にかけたのか?」


「許可を出すのは殿下です。あ、そういえばマリウス様急いで行ったけど、ドアの向こうに殿下いますよね…」

うっかりしてた。


俺がマリウス師匠から目を逸らした時に目に入った、お仕着せを着た侍女。何を持ってるんだ?俺には彼女の裏の顔が見える。笑ってる?悪い顔で。


「マリウス師匠―。あの侍女はどこの所属でしょうか?」


「なんですか、ラルフが色恋ですか?彼女は王妃付きの侍女ですね」

どうでもいいが、王宮の侍女データを全部持ってるのか?怖いなぁ。聞いたの俺だけどさ。


「王妃付き?」


「ええ、彼女は名門の出ですからね。気になったんですか?」


「はい。彼女が手にしてる物は一体なんだろう?と。彼女、その表情とは違う別の顔をしていたので」


「即刻調べましょう。“物”と聞けば興味がわきます。衛兵、彼女を捕らえてここに連れてくるように」

マリウス師匠は指示を出した。


名門出の侍女かぁ。家に泥塗るような事だもんなぁ。王妃暗殺とすれば。何をしようとしていたんだろ?あの顔で。


マリウス師匠は厳しい顔をしていた。

「これは…毒だね。で、これをどうしようと?君はだって王妃付きじゃん。王妃の暗殺?家門に傷ついたけど?」


あっ、と思った時には彼女は俺らから毒を奪って自死した。


「うーん、死人に口なしだけど…。この家は尋問されて、かつ、爵位が降格かなぁ?」

爵位返上よりはマシかもだけど、降格もきついなぁ。




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― 新着の感想 ―
[良い点] 殿下や王女の警護は、暇だと前エピソードの中で読者に植え付けた上でのアサシンの登場は良い展開だと感じました。また、殿下の側近の弟がオネェーと言う設定も昨今の性的マイノリティを反映して面白かっ…
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