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Vtuberに寂しい思いさせないために働こうと思います。どうしましょう

お待たせしました。第三話です

 Vtuberの人達は「私は普通の呟きも見ている」と言う。真偽はどうでもいい。元来SNSというのは人に見られるため、同じような目標、趣味を持つ人間と繋がるためにあり、見られていたとしても構わない。ただ、1つ言おう。俺は孤独だ。Vtuber連中が監視してる? 関係あるか。ストーカー被害というのは何かしらの反応があって初めて自分はストーカーされてるのだと自覚し、何かしらの策を講じる。しかし、何の反応もなければどうだろう? 見られていたとしても無意味。故に俺はVtuber連中が言う浮気を繰り返す


 俺はパソコンの前で顎に手を当て、今日潜り込む配信を思案していた


「今日はどこの配信潜ったものか……」


 配信に潜るVtuberが増えるとHTMLの記述が増える。直接チャンネルに飛べるようにしてあるVtuberの数は傍から見れば少ないだろう。だが、HTMLの記述だけで見たら軽く1000行を超える。何故か? アイコンがドキドキしているように見えるアニメーションへ飛べるようにもしてあるからだ。さて、今日はどこの配信に潜り込んだものか……


「マジでどこの配信行きゃいいんだ……」


 新人や個人勢、名も知らぬ企業やサークル勢のVtuberはとにかく初見リスナーに飢えている節がある。だからこそなんだろう。リスナーを監視したり、監視リストを作るのは。俺には到底理解出来ない。監視する意味も彼ら彼女らがたかがネット上だけの関係でしかない人達を大好きな意味も。さっきも言った通り俺は孤独だ。監視してると言われたところで何の反応もなければされてないのと同じ


「どこでもいいか……」


 幸い────と言っていいかは不明だが、まだ直飛びできるページは開いてない。これまで知り合ったVtuberの配信に行くもよし、誰かしらのYouTuneチャンネルに飛んで新人Vtuberで検索し、適当な配信に潜るもよし。単推しでも箱推しでもないから気楽なものでよく遊びに行く配信者が配信をしてるからって必ず配信に遊びに行かなきゃいけない義務はない。自分が興味のある配信にだけ行けばいいんだから。tubuyaitaのVtuber専用アカ名は『ライ』。正確には『ライ@Vtuberの配信に通りすがるダメ人間』だ。特定のVtuberの配信に行く保証はないぞという意味合いを込めてこの名前にしている。プロフィールの紹介欄に「ヤンデレとコーディングが大好きです」って書いてあるからエンジニアの人からもフォローが来るんだろうなぁ……なんて今はフォローしてくる人間の行動に仮設を立ててる場合じゃない。リアルタイムで配信してるVtuber探しだ。いつもとGogglesCloneの復元から直飛びできるページを復元した


「この時間に配信してる人ってマジで少ないんだよなぁ……」


 時計に目を向けると『10:00』を指していた。平日の今日、昼間に配信してるVtuberなんてゼロではないが、多くはない。当たり前だ。普通の人間は仕事や学校に行ってる時間。フリーランスだったとしても仕事してるだろう時間帯に配信してるVtuberが多い方が不思議なのだ


「もうちょっと時間ずらすか」


 この時間配信してるVtuberに申し訳ないと思いつつ俺はパソコンの電源を落とした









 パソコンの電源を落とした後、俺は職探し────ではなく、タブレッド端末を手にtubuyaitaの徘徊していた。特に何かを呟くわけじゃなく、単に新しく新人Vtuberを見つけるためだ。1日中ゲームをしてると抜け出せなくなり、誘惑に負けて課金しそうになる。そうならないためにゲームは夜の配信を見ながらあるいは15時頃にちょこっとするくらいで留めてる。職探し? 気が向いた時にするさ


「新しくVtuberを見つけると言っても案外いないモンだな……」


 Vtuberというのは日々生まれ、日々消えていく。面白そうなVtuberだなと思っても3日後には引退なんてザラだ。デビューする理由も引退する理由も様々だが、1つ確かな事があるとしたら俺はいつまでも配信に行けるという保証がない事。当たり前だ。親はいつまでも生きてはいない。定年を迎えれば最低限の年金しか貰えず、その年金が俺の小遣いに回ってくるという保証はないからだ。今は衣食住やネットにかかる金は親が捻出してるが、親がいなくなったらどうなるのやら……この程度考えるまでもない


「職探ししないとヤバいよな……二重の意味で」


 Vtuberの人達だって暇じゃない各々仕事してるのは理解してる。構ってくれと言うつもりもない。俺は気まぐれだからな、いつかVtuber達の元からいなくなるか分からんのに構ってもヘッタクレもありはしない。とは言ったものの、さすがに仕事を探さなければヤバいのも事実


「ハロワ行くか」


 気怠さを感じながら席を立つとコートを片手に部屋を出た








 ハロワから帰宅し、着ていたコートを適当な場所へ放り投げるとそのままベッドに倒れ込んだ


「収穫ゼロか……」


 ハロワには行ったが、目新しい求人が見つからず、30分しないうちに求人検索コーナーを後にした俺は寄り道せず真っ直ぐ帰宅。言い訳をさせてくれ。IT関係で求人を探したんだが、どれもこれも経験者を求めてたり、バカな奴が面接してる企業しかなかったり、調べたら評判が悪すぎるものしかなかったんだ。求職者にとって悪い求人しかなかったらすぐ出てくるだろ? 俺は悪くねぇ! クソ求人が悪い! はい、ごめんなさい。クソ求人しかなかったのは事実だが、実際は前応募したところと被ってただけです。その結果が収穫ゼロというだけです。はい


「求人サイト登録してみっかなぁ……」


 WEBサイト作る技術をどこで学んだかは今度話そう。今は求人検索の幅を広げるか否かの話だ。俺はこれまで求人探しは基本ハロワでしてた。気になった求人の情報を手に窓口へ行けば相談乗ってくれるし、どんな人間を求めてるか自分で問い合わせるのではなく、窓口の人間が代わりに聞いてくれるからだ。俺みたいな人間関係に疲れている奴にとって掲載されてる求人がブラックだったとしても企業へ問い合わせる手間を考えると楽なモンだ。ただなぁ……特定の業界に偏り過ぎてる節はある。だからこそ求人サイトに登録するのを視野に入れているのだが……如何せん自分のメアド、過去の職歴を始め、PRポイントを入力するのを考えると面倒でしかない。というのもあるのだが……


「どの求人サイトに登録すりゃいいんだか……」


 求人サイトは星の数ある。年代に特化したサイト、業界に特化したサイト、ニートでもオファーが来るサイト。いざ登録するってなるとどの分野に特化してるサイトに登録したものか迷ってしまう。Vtuberの配信に行き続ける────延いてはVtuber達に寂しい思いをさせないためにも働かなければならないのだが、働きたい業界は決まっていても登録すべき求人サイトが決まってないのだ


「JavaScriptとPHP勉強してフリーランスで活動した方が早くね?」


 JavaScript(ジャバスクリプト)────細かい説明は省くが、Webサイト、Webアプリ、バックエンド、デスクトップアプリ、モバイルアプリ、ブラウザからサーバ、デスクトップやスマートフォンまでと利用される場面が多岐にわたっているプログラミング言語の1つだ。Javaと似た名称だが、異なるプログラミング言語だ。そもそもJavaとJavaScriptじゃプログラムの書き方とかが違う


 PHP(ピーエイチピー)────こっちはあんま詳しくないから細かい説明は省略しよう。プログラミング言語の特徴としてHTML埋め込み型の構文だという事と処理系の特徴として多くのWebサーバへの組み込みの標準サポートが可能だという事だけ言っておこう。使う場面として言うなら掲示板やお問い合わせフォーム、ショッピングカートなどの動的なWebページの生成が必要なアプリケーションで使われる。問い合わせフォームでユーザーが入力した情報を処理するためのプログラミング言語だと認識してくれ


 さすがにHTMLとCSSだけじゃキツイものがある。エンジニアの中にはHTMLとCSSこそ重要でプログラミング言語よりそっちができた方が重宝されるだなんて事を言う人もいるが、できるに越した事はない。どこまで学べばいいか分からんが、まずは行動あるのみ。俺は環境を変えるべくベッドから起き上がった。その時────


「DM? 誰からだ?」


 スマホが鳴った。どうやらtubuyaitaからDMが来たようなのだが、俺には心当たりがない。Vtuberはもちろん、そのリスナーと交流があるわけじゃないからDMなんて来ないのだが……犬山ポチの前例があるからなぁ……考える前に中身確認すっか


「どうしてこうなった?」


 DMを確認した俺は衝撃のあまりスマホ片手に固まった。言えるのはどうしてこうなったの一言に尽きるのだが、内容が内容なだけにどう返していいか分からん


「これはどうしたらいいんだ……」


 衝撃のDMを前に俺は頭を抱える羽目になってしまった。別垢が秒でバレた次は衝撃のDMですか……何がどう転んだらこんな理解不能な展開になるんだか……







今回も最後まで読んで頂きありがとうございます

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