第48話 特攻
ごめんなさい、やっぱり遅れた。
第48話 特攻
第7幻想領域【幻虹之華園】
「よし!いくぞ」
ミヅキからバフをもらった俺は、ミヅキを横に放り出した瞬間、敵の魔術の中に躍り出た。土水火風、そして光と闇と毒、七色の雨の中をその少女を目掛けて空中を突っ走る。当たりそうなのは木刀で弾き飛ばす。一発はたいして威力はないだが、以下せん数が多い。それでも、一歩また一歩と前に進む。
「あと5歩」
魔術の雨が止んだ。代わりに詠唱が聞こえた。
「わたしがすべしなないろよ
そはひにありてひにあらず
そはみずにありてみずにあらず
「あと4歩」
そはかぜにありてかぜにあらず
そはつちにありてつちにあらず
「あと3歩」
そはひかりにありてひかりにあらず
そはやみにありてやみにあらず
「あとっ、にぃ」
そはどくにありてどくにあらず
そはとくまじわりて
「いっちぃ!」
わがてきに!「もう言わせない!これでゼロだああああああああああ!」
そう言って俺はその少女を袈裟懸けに斬りかかった。
「ざんねん。それはげんじゅつだよ。それにこれでおわりだよ。『虹の光」
俺が斬った、少女は霞のように消え、俺の下に虹色の魔法陣とともに少女がいた。そして、俺に虹の光の柱と言うよりも極太ビームが!
「がっはぁっ!」
しかし、悲鳴を上げたのは少女だった。なぜなら、
「奇策は重ねてこそ奇策よ。まあ、今回は一か八かの特攻だけどね」
地上には、薙刀を投擲したミヅキがドヤ顔で言った。少女は右の羽の付け根辺りから鳩尾にかけて、薙刀を生やし地上に落下していった。
「くぅぅ、いたい。でもまだ」
そう言うと、少女は背中の薙刀を抜き取り、数度後ろに跳び俺たちから距離を取った。
「そんな!もうHPはないはずよ!」
「うん。もうHPはないよ。でもあなたたちのしょうりじょうけんは、わたしのHPを0にすることじゃないよね?」
「そうだ。俺たちの勝利条件は、幻想種に勝利することだ。確かにHP0で勝利とは書いてなかったが・・・・・・」
「「ほとんど詐欺みたいなものじゃないか(ないかしら)!!!」」
と、俺とミヅキが怒鳴ると、
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・こんどからきをつけるね」
少女は、涙目になって謝った。正直いたたまれない。
「ごほん。きをとりなおして、HPじょうげんを100%しよう。だいななげんそうしゅけん 虹蝶楽園」
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種族:幻想種 Type-■■■
属性:虹(固有) 幻想主権者 華園の主
レベル:-
HP:(挑戦者の合計HP)×7
物理攻撃力:F
物理防御力:E
魔法攻撃力:EX
魔法防御力:B
技巧 :E
敏捷力 :D
耐性 :E
特殊能力 :EX
能力:第7幻想主権 魔術:全(すべての魔術を使用可能) 魔法:炎 大地 嵐 氷 神聖 暗黒 毒
魔術・魔法耐性 (攻性魔術及び魔法への耐性) 飛翔(上手に飛べる)
備考:本来はまだ能力があるが、挑戦者のレベルが低いため最低限しか使用できなかった。それでも、圧倒的に有利な空中から、魔術の弾幕を張ることが出来るため、問題なしとされたが、色々と抜け道はあった。敏捷性も、Dで挑戦者の平均レベルより5上の上位クラス程なので、普通は近づけない。まあ、相手が悪かったのである。by 土御門
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