第44話 幻想クエスト【胡蝶は幻想的な虹色の夢をみる】
なんとか終わった。新キャラの描写がつらかった(-_-;)
第44話 幻想クエスト【胡蝶は幻想的な虹色の夢をみる】
第7幻想領域【幻虹之華園】
目を開くとそこは、見渡す限り地平線まで華が咲き乱れている場所だった。空はただ蒼く、雲と太陽がない。しかし、不自然なほど明るかった。
「ようこそ、わたしのりょういきへ」
俺は、その幼さが残り好奇心を多分に含んだ声のする方を向いた。
「ええと、あなたが幻想種?ってのでいいのかしら?」
「うん。それであっているよ。わたしがあなたたちのてき。そして、このだいななげんそうりょういき【げんこうのはなぞの】のりょういきけんげんしゃだよ。まあ、すぐにたたかいたいならそれでもいいけど、すこしはこのくえすとについてはなせるよ」
ミヅキの質問にそう答えた少女?は、身長120cmくらいで光を受け輝くような銀髪を肩甲骨の辺りまで伸ばしている。瞳の色は好奇心を含んだ淡い菫色の左目と黒い右目のオッドアイ、手足は年相応に細く肌の色は処女雪のように白かった。服装は肩紐の踝まである白いワンピース、足には古代ギリシャに出てきそうな紐網のサンダル、胸元には色の抜けたような水晶のペンダントをしている。
はっきりと言って、あっち方面の紳士諸兄が大喜びしそうな美少女だった。
「ねえねえ、どうするの?おはなしするの?」
俺はミヅキの方を向いた。どうやら気持ちは同じようだった。
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俺たちは彼女が「えい!」と言って出した椅子に座り、テーブルの上の焼き菓子をつまみつつ(紅茶ある)、話し合いもとい、ボスモンスターであるはずの少女との奇妙なお茶会が始まった。
「まずは、わたしについてのただしいせつめいをするね」
彼女は紅茶のカップを片手に語り始めた。
「わたしはまあ、かんたんにいうともっともにんげんにちかいじんこうちのうのひとつで、よりひとにちかづくためにこのげーむのぼすをやってるってところだよ」
しょっぱなから、ヤバイ情報がきた。
「それってゲームの裏方の情報ぽいのだが大丈夫なのか?」
「そういう、びみょうなあんばいをまなぶためでもあるし、わたしたちのかいはつしゃにとってはこのていどはにちじょうさはんじだし、まあだいじょうぶだよ」
「でも、なんでゲームの中でそんなことをやっているのよ?しかもボスモンスター役なんか?」
彼女はテーブルの上に追加の焼き菓子を置きながら言った。
「げーむのなかでやっているのは、ざんねんなことにわたしはしらない。ぼすやくはふくぎょう?うん、ふくぎょうみたいなもの。ほんぎょうはわたしにかったらわかるよ」
「そういえば、くどいくらい幻想クエストについてあれこれ言われたのって」
「たぶんそうぞうどうりであってるよ。あとは、このりょういきについてかな」
なるほど、あの確認は一種の実験ってことか。
「すまないが、1つ疑問がある。そういうことなら、この幻想クエストの痛覚設定について尋ねたい」
「ああ、それはそのままあるよ。あなたたちはそのままのいみだし、わたしにたいしてはわたしのえんざんりょういきに、ふかがかかるようになっているからじょうけんはふぇあだよ」
「ありがとう理解した」
「どういたしまして。それじゃああらためて、このりょういきについてせつめいするよ。まずげんそうりょういきはげんそうしゅのみんながひとりいっこだけもっている、じしんのほーむみたいなものでそれぞれみんなべつのくうかんにあってこりつしている、まあじゃまものがはいらないせんようくうかんだよ。わたしのくうかんのとくしゅこうかについてせつめいするね、はなはななしょくあってそれぞれのうえにたっているあいだだけ、いろにおうじてばふがかかるようになってるの。これだけかな」
ふむ、さっきとは一転こんどは普通にゲームにありそうなボス専用のインスタント空間と言うことか。
「さて、しつもんはあるかな」
「花の色によってかかるバフについて聞いても大丈夫か?」
「それはたたかってのおたのしみだからだめだよ。もうないかな?」
「俺はないかな」
「私もないわ」
少女はテーブルから立ち上がった。俺たちもそれに倣い、ミヅキは少し後ろに下がった。
ーーーパッンッ!!---
少女が手を鳴らすとテーブルと椅子が消えた。
「ああ、そうだ。君の名前を聞いていないな」
「ああ、ごめんなさい。わたしまだなまえがないの。まあ、あとでかんがえておくよ。それじゃあいくよ」
そう言うと彼女は、光に包まれた。
次回ようやくバトル開始!
説明が多いのは、この章だけのはずなので平にご容赦を(多分)
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