第1話 プロローグ後
第1話 プロローグ後
21XX年7月31日 埼玉県 東雲家 玄関先
俺は、東雲 碧17才の男子高校生だ。身長は175㎝くらい、体型は程よく筋肉のついた、所謂細マッチョというやつだ。顔に関しては、絶世のカッコイイ美男子・・・・・・であったらいいなと思っているが、現実は、姉に似たのか少し女っぽいが、男の娘というわけでわない。ないったらないのである。
そして、我が姉についても話しておこう。名前は、東雲 藍波現在1人暮らし中の21才、一応大学生らしい。らしいというのは、今は、ほとんど行ってないからだ。身長は160㎝に届かないくらい、髪は栗色に染め抜かたボブカット、顔つきは小動物染みたかわいい系で、年よりもわかくみられる。
そんな姉が夏休み初日、唐突に実家である埼玉の家に、帰って来て早々長い自慢話してきたので、手頃な花瓶と靴ベラを、投げてやった。
しかし、旅行用のボストンバッグと小包を持っているのに、普通に受け止められた。我が姉ながら、おかしな身体能力だ。まだ、続きそうなので、今度は、椅子を投げようとすると、流石に謝ってきたので、椅子を下した。本当に最後だったらしく、一抱えある包みとボストンバッグから『ファンタジー・ゼクスワールド・オンライン』とパッケージングされたものを、渡してきた。どうやらこれが姉達が、造ったゲームらしい。俺がそれを受け取ると、用は済んだとばかりに居間に消えていった。と思っていたら戻ってきて、
「私もいるから、ちゃんとログインしなさいよ。明日の深夜12時からだから。」と言って今度こそ消えていった。このゲームでなら、あの理不尽な姉を殴れるだろうか・・・・・・無理だろうなあ。
同日 東雲家 自室
さて、いつもなら家族で、旅行に行ったりするのだが、なぜだか今年は予約が取れず、家族旅行はなしだ。部活にも入っておらず、友達とも遊びに行く約束をしていないので、高校の宿題くらいしかやることがない。彼女?そんなのは、都市伝説だ。よし、この逆恨みも含めて今年の夏休みは、姉を一発殴ることを目標にしよう。ゲームで。決意と共に包みを、開けた。
中から、碧い色の近未来的なVRマシンが、出てきた。側面には、黒字でprototypeの文字が二重線で消され、その上に『碧専用』と姉の字で、でかでかと書かれていた。二発殴ってやろうか。一緒に入っていた説明書をよんでみると、初期設定と個人のフィッティングをしなければならないのだが、姉が初期設定を、やってくれたらしい。それでも、2時間くらいかかるらしい。
約2時間後
こんなに、自分の体を触ったのは初めてだった。まあ、それはさておき、後は、夜まで待つか。
藍「このゲーム機は、私がちょろまかしてきたわ!」
碧「二発じゃ足りなそうだな」
藍「Σ(゜Д゜)」