〜Pediatric Intensive Care Unit〜
この学校にはいくつもの噂がある。
都市伝説…
所謂そういった類のものはどこの学校にも付きもので、そしてこの学校にも勿論ある
例えばそれは、
誰かがこの学校に住み着いていて、日々呪詛をこの学校に向けて唱え呪いをかけているらしい。
そしてその呪いを防ぐため、
日々解呪をしてくれてる人がいるらしくそのおかげでこの学校は護られているらしい。
他にもこの学校は常に監視の目が入っており人には感知できない周波数の電波が飛び交い、
誰が優秀で将来有望か、
日々生徒たちの挙動言動のデータを取り国家にデータを公開しているらしい。
またここは国民には知られていないが近々迫る大震災があり、
それに備え政府により表向きは学校だがお偉いさんがすぐに避難を出来るように隠し部屋と通路があるらしい。
そのうえ保健室にも隠してある特定の生徒たちへ薬物の投与による人体実験などを行う施設があり、
毎日投与を行ってからクラスで授業を受けテストの成績、コミュニケーション能力の変化などを観察。
何人いるかは知らないが一定の割合でそれらの薬物実験を隠して生活している生徒たちがいるらしい。
更に、この学校には国家機密だが何人かの特殊能力を持つ生徒がおり、他の生徒たちは全てダミー。
一部の特殊能力持ちの生徒のための育成機関であるらしい。
しかもその特殊能力はどれも人智を超越した能力ばかりであり表沙汰になると世界の均衡が変わってしまうほどの能力らしい。
例を挙げるとある一人はインパルス信号を操り他人の脳内にメッセージを送ったり共有できるとか。
…と、様々あるが途中で嫌になってきた。
あまりにもバカバカしいその都市伝説の数々は誰が考え広めたのかは知らないが、漫画の見過ぎなんだろう
そしてそれらを間に受けるバカな生徒たちのおかげで
この学校の噂としてそれらが広まってる事がなにより情けない。
随分と上から目線かもしれないが、これでも俺はこの学校の生徒である事を誇りに思っているしそれに相応しい人間であるために日々努力してるつもりだ。
日本の最高教育機関はかつて、東京大学と言われていた。
しかし先進国として海外の教育機関と比べるとレベルが低く、
それを憂いた国は総力を挙げて他国にも今や引けを取らない一つの学校を作りあげた。
それがこの学園である。
この学園の生徒たちは作文の授業で書いたものが芥川賞を取ったり、
また理数科のある生徒は提出した論文で風邪のウイルスを根絶する薬品を作り上げノーベル賞を取ったりした。
この学校は小中高大一貫校であり成績と結果に応じてクラス編成が行われる。
一貫校と言っても決してエスカレーター式というわけではない。
1クール、3ヶ月毎に定期審査を行いクラスと振り分けが変わる。
小学生でも大学生でも関係ないのだ、優秀な生徒であれば小学生でも大学生に混じり論文を書いたりしてる
だからそんな噂が外部で囁かれるのもある意味でおかしくはないかもしれない。
だがこの噂の類はここの生徒以外には広まっていない
ネットでも他校の学生からもそんな噂は聞いた事がない。
こんなくだらないうわさ話の数々は、残念ながらここの生徒たちが作り、広め、そして定着したものだ。
本当に情けない…