私の恐怖の夢
私は夢を見ると……というか覚えているものが全て怖い夢です。
しかも、起きた瞬間に現実と夢とがごっちゃになっている。つまりそれだけリアルで長い夢になっています。
そして今回見た夢は、家族で母親の実家に帰っているという夢でした。
1つ、補足をしておくと夢の中で私は、ここが夢だという認識が無いことです。それでは始めます。
夢の中での時期は夏。しかし、暑さは感じない。そこまで暑くはなかったのだろう。そして、私達は海水浴に来ている。ただそこが何故か人の少ない所だった。
近くにはこじんまりした町がある。田舎だからもちろん人気は少ない。車も余り通っていない。寂れた店も何店舗かあるが、客は居ない。
その中で、急に場面が飛ぶ。そう、私は何故か1人で行動していたのです。家族に何て言ってここまで来たのかは分からない。
しかもそこは、古い日本家屋の家。薄暗い。しかも何故か迷っている。時間はいつの間にか夕方。急がないと、今日実家に帰らなければならない日。そして、いつも夕方になる前に帰路についている。ヤバい、置いて行かれる。
置いて行かれたらどうやって帰れば良いんだ? 電車に乗るお金もないぞ。この町にある親の実家も、ここからどう行けば良いか分からない。
とにかくまるで迷路みたいなその家から脱出しないと、ボロボロではないけれど、薄暗く怖い雰囲気を放っているその家から。そもそも何故この家に居るのかすら分からない。
とにかく急ぐ。だけど割と早くに出られた、私は車も通らない夕焼けの町をひた走る。だけど、どこの駐車場に家族の車があるかも分からない。
そうやって町をさ迷っている内に、また家の中に戻っている。おいおい、どうなってんの? もはや、焦りと泣きそうなのが入り混じり不安増大。
しかも、迷路の様なその家を彷徨っていると、今度は薄らと薄紫色の灯りが点る部屋を見つける。その部屋は障子で仕切られていて、人の影が見える。動かない。人形っぽい。
とにかく、急いでその家からまた出る。出口は覚えていた。そして、また夕焼けの町を走る。
何とか、駐車場を見つけたが親の車はない。ここではないのかとまた必死に探す。しかし、気づけばまたあの家に戻っている。なんで?
そして今度はもう一個赤い灯りが点る部屋を見つける。また障子越しに誰か居る。人形? ゆらゆらと灯りのせいで揺れている見たいに見える。でも、灯りはロウソクではななかった。電球の灯り? 何だろうよく分からない。じゃぁ、何で揺れてるの?
怖い。とにかく走る。また薄紫色の灯りの部屋。あの二つの人影伸びてない? 気のせい。
またその家から脱出し夕焼けの町を走る。だけどまたあの不気味な家に戻る。私は若干半狂乱になる。
そんなことを何回か繰り返してイライラした私は、遂にその薄紫色の部屋に居る人影に蹴りを入れてしまう。
しかし、それがいけなかった。やってはいけなかった。グラグラ揺れる人影。感触はあった、人形じゃない感触。
ヤバいヤバいヤバいヤバい。
やってはいけなかったんだ。首が細く伸びていく。もう片方は倒れそうになっている。でも、非常にゆっくりだ。何で何で? 人形ならバタンて倒れるだろう。何で、そんなにゆっくりなんだ。ぐにゃぐにゃと変形しながら倒れているんだ。ヤバい逃げないと!
そんな所で私は目が覚めた。ただ、夢と現実がごっちゃになっていて一瞬ここがどこか分からなかった。ちなみに、夢の中ではスマホは持ってなかった。家族に連絡をつけられないあの事態は恐怖そのものだった。
とにかく、朝になって自分の部屋で起床した事に心底安堵していたら。
「何で蹴った」
変な声が聞こえた。男の様な女の様なそんな声。くぐもっていたからよく分からない。一気に飛び起きて周りを見たけれど当然誰も居ない。
私の飼っているインコが、私の起床に気づき構えと鳴いている。
あの声は何だったの? 空耳だよね?