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リターナ  作者: 如月由縁
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第五部 人間

「三太少年が答えを決めたよ。

この賭けに関しては君の勝ちだな……まあ、嬉しくも無いだろうが」


「そう……」


「それと、ハチが動き出した。

こちらの賭けに関しては、私の勝ちで決まりのようだ」


「そう……」


「しっかりするが良い、私の弟よ。

この結末は、君にもわかっていた事ではないか」


「それは……そうだ。

けど、僕はあなたみたいにすぐに頭を切り替えられるほど器用ではない」


「まあ、君の気持ちはわからないでもない。

君にとっては三太少年の賭けも帰還者の賭けも、前哨戦に過ぎなかったのだからな。

そして、本命の賭けには彼等が結果を出すよりも早く負けてしまった。

正直なところ、この賭けには君に勝ってもらいたかったのだがな。

……全く、あのナノロイドどもの不甲斐なさには製作者の私も腹が立つ」


「そこまで分かっているのなら、少しは静かにしていてくれないか」


「そうする事で君の気が済むのならそうしよう。

だが、そんな事で君の気が済み事など決して無いはずだ。

そして君がどう動こうが、もはや結末はひっくり返らない。

それに、君が何をしようとしても、私はそれを阻止する。

全ては遅きに過ぎた事だ。

せめて終焉を見届けようではないか。

結末を見届ける事は、この賭けを始めた私達の義務なのだからな……」

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