赤とんぼの夏
赤とんぼの夏
道端で見つけた
赤とんぼ
夕焼けにはまだ早く
青い空には一点の翳りもなく
田園はずっと遠くまで広がって
さあーっと吹く風に
稲は銀緑色の波をうねらせる
むせるような甘い草の香り
川のせせらぎ
やっと見つけられた
安息の場所
色褪せていた羽は
陽を受けて虹色に煌めく
ゆっくりと動かしてみる
ふわりと体が浮き上がる
真っ青な空に吸い込まれ
ゆっくりゆっくり
その青い中へ落ちていく
赤とんぼ
その青さに染まっていく
赤とんぼ
入道雲のてっぺんを掠めて