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痴漢に遭った時の賢い対処法

作者: 紗耶香


ガタンッと揺れる。

ここは電車の中である。


私は今夏のコミケに行くために電車に乗っている。

はぁ、友達また期末赤点取ったのかー。頭悪っ


そんなことを考えながら私はコミケへの道を進んでいく。






ハッと今気づいた。

私…今… 痴漢に遭っているでーわなーいか。

まぁ、だからどうということでもないのだがコレは対処しないと友達に『女の威厳を持ちなさいって!!!!』と怒られる。

前に皆で遊びに行った時に全身ジャージで行ったら3時間正座でどんな説教をされたことか思い出しただけで悪寒がする。

さてとどうしようかなと考えているうちにパンティの中に指が入ってきた。


こいつ、なかなか積極的だなー。逆にウザいし下心が透けて見えてコンパで嫌われるタイプだなー。


よし、まずは相手を知ることからだ。

私は出来る限り横目で相手を見る。

恐らく47歳、独身、職業はエンジニア、趣味はサボテン栽培

まぁ見てわかるのはそこぐらいまでかなー。


さぁ、次は前読んだ対処出来た女子高生の記事を思い出すことかなー。えーっと確か小声で隣の人に助けを求めてもらっていたなー。

あー、でも隣はどっちも友達だなぁ。あーもう一つの方法は

無難にキーホルダー風に仕立てた防犯ブザーを鳴せばいいと思うけど、それも友達にバレる。

私はこのIQ122の全国有数の女子高で1位を取った脳ミソを

フル活用して考えるも、どうも友達が凄く凄く凄く邪魔だ。

どないしよ。


私の脳ミソが導き出した答えは…


そうっっっ  友達が邪魔なんだったら友達に聞けばいいんじゃーなーーーいぃぃぃぃぃい



ハーッハッハッハ どうだ私の知らない界隈のあなたたちっっ


もうこうなったら相手に直談判やっちまうかー。

それとも昔ヤッた相手として振舞ってトイレに連れ込んで中で精神を殺しちまうかだよなー。



うーん、凄く悩む。







『ーあの。あなた痴漢してますよね。』


ハッとした。2択を決めてしまう前になんと……


友達に先手を打たれてしまったではありませんか!!!!!!



もっとも恐れていた事態になってしまった。

アーーーーー友達の目が笑ってなーーーーーい!!!!

こわいっっってーーーーーーーー!!!

ぎゃーーーーーあーーーーー!!!

男装だからって笑顔が黒ーーーーい!!!



よし、開き直った方が早いということを私のIQ122が導き出した。潔く従おうではないか。


『うぅっ、さえっ』


私は諦めて嘘泣きでもしてやったりだ。


『えっ、あなた私に冤罪をかけようっていうんですか?』


必死そうに言いながらも目が笑っている。キモっ。

周りもこちらを見て何か言ってる。不快だ。

つい、力が入ってしまっていた手を緩める。


『じゃあ、この映像なに?』

『スッ、これは…』


あーあ、映像撮ってたかー。ご愁傷様です。


『でも、これが偽造ではないんですかー?』


うーわ、更に可哀想になってきた。もう助けを出したいぐらいだわ。


『ザワザワ…あれはオッサンの方が悪いわー。

          かわいそー、あの子』


相手の顔色が青くなってきた。


『とりあえず、うせろ』


男装してカッコよくしてる顔がくろーーー。


さぁ、オッサン放置して行こう!!!

というわけにもいかず案の定叱られた。

恥じらいを持てとさ。


『まぁ、残りは帰ってからにしてやるぞ』

マジ神。


さぁ、コミケを全力で楽しむぞー♪

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