健康に悩みを抱えるという病
悩みのアンケートをとると、どうやら「健康」についての悩みが多いらしい。
たしかに、ある程度の歳をとると、「足がいたい」「腰がいたい」というのが口癖になり、立場話になるとすぐに体のこと、病気のことが話題になるらしい。
「なるらしい」というのは、僕はまだそういう話をしたことがないし、友人から切り出されたこともない。これが若い証拠なのかはわからない。ただ、世の中では「健康」に悩んでいる人が多いらしい。
しかし、悩んでいるという状態が、すでに不健康である。たしかに一切の悩みがないのは、能天気な人ぐらいだが、いつも口癖のように健康について愚痴をもらすのは、それ自体が精神的に不健康である。
身もふたもないことをいうが、「本当に状態がまずいのなら病院に行くしかない」。
それで変化がおとずれないのなら、諦めるしかない。人間の体は老いるのだから仕方がない。いつかはダメになる。そういうものだろう。
楽に健康でいたいという欲が、怪しげな商品を購入させる。「これを毎日とれば大丈夫」と謳ったものに手をだしたところで、状況は変わらない。健康に関する悩みを多くの人が抱いていること自体が、そんな商品の無益さを語っている。これは、サプリメントでも同様である。
「栄養士の私は、毎日サプリメントで栄養を補給しています」と聞いたことがあるだろうか。わざわざサプリメントで取らずに、食事で補うのが基本であろう。
しっかり食べて、しっかり寝る、手洗いうがいをするぐらいしか、健康のためにできることはない。
「あぁ、腰がいたい」と口癖のようにいう人間にはなりたくない。そういうことも言いたくない。言わない人間のほうが、よっぽど健康的である。愚痴や悩みをいうことで、自分を悩ませるのである。




