まえがき
エッセイは、日常を語るものらしい。
エッセイの語源は、モンテーニュの『エセー』に由来するらしいが、その定義を調べたことはないし、調べたところで多くの人々がそういう意味で使っているのか分からない。これまで、素人ながらも(エッセイにプロと素人の明確な違いはあるのだろうか)エッセイを書いてきた。しかし、どうしても私の嗜好で、堅い文体になりがちであった。論理的で、「である」調。
ここでいう「小説的」というのは、「論文的」の対義語として使っている。なので、文体は整っていなし、なるべく専門用語も使わない。急に口調が子どもになったり、おじいさんになったりするかもしれない。でも、小説にはさまざまな登場人物が現れて、色とりどりの言葉が交わされるのだから、口調が変わっても問題ない。もっといえば、いきなり英語で話をしてもいいはずだ。日本語に限定する理由も、ほんとうはないのである。
ここまで読んでいただけ方は、この語り口調を、小説的と感じましたか。それとも論文的に感じましたか。おそらく、後者でしょう。そもそも、この「後者」という言い方が、すでに論文口調。
このような堅苦し言い方から離れて、エッセイを話すのが本書です。
エッセイってなんでしょうか。まぁ、深く考えないでおこう。すくなくとも、著者が実際に感じたものが記された書き物といったところでしょう。




