お盆の準備
私の人生や、地域の伝統、文化を残したいと思い、エッセイという形にしてみました。
あと一週間で旧盆。
私の地域は旧盆なので、お盆前の日曜日のスーパーは超混み混み。
駐車場も、空きを待ってる状態。
皆、大量の食材と、箱買いのビール、花火と、お盆で帰省する子供や孫の為の用意に余念がない。
我が家は帰省するのは妹夫婦と子供達の4人だけ。
息子は、海外放浪。娘はサービス業。
2人の帰省は、数年に一度。
我が家は本家で、私が小さかった頃は、いとこや、おじさん、おばさんが集り賑やかだった。
大人達は酒盛り。
私たち子供は、鬼ごっこやお絵かき。
その本家を仕切るのは、近所でも有名な男まさりの祖母。
ヘビを素手で殺した。とか、病人をリヤカーに乗せて、山の向こうの医師の所に連れていった。とか、本当か嘘か分からない話を、親戚の大人達に聞いたことがある。
祖母の前の代までは、隠れ念仏や、陰陽師みたいな事もしていたらしく、祖母が亡くなるまでは、小正月にくじをきっていた。
(横5本、縦4本の格子状の印)
今は、お盆に焼肉は普通だけど、当時は、お盆は精進料理。
母が、畑から、きゅうりやナス、トウモロコシを採ってきては、色々な料理を作っていた。
一日中台所にいて、暑かっただろうな。
朝早くに起きて、掃除、洗濯、食事の用意。
夜は、酒盛りが終わってから就寝。
母にとっては、実家にも帰れず、疲れるだけのお盆だったように思う。
お盆は、家族が集り、高校野球を見て、笑顔が増える。
そうして、お盆が終ると、子供達は自分の生活に戻っていき、迎えた側は『お盆ロス』と疲労に襲われる。
今なら、母の負担を減らせるけれど、親孝行する間もなく、母は鬼籍に入ってしまった。
今は、父と一緒にお盆の準備。
父は運転出来るんだけど、私がいると、私が運転して買い物に付き合います。
これも親孝行かな?