5.4Pだろ
じいちゃんに呪いをかけられた、次の日の朝。
俺は何事もなかったかのよう学校に向かっていた。
「大樹~!おっはよー!」
これは幻聴だな。気にしなくて大丈夫だな。
「えっと、無視?」
今日もいい天気だな。
「ねぇ~だーいーきー」
もう4月も後半かぁ
「ねぇ~。大樹さーん」
そろそろ部活も決めなきゃな
「おーい、いい加減止めてよ」
そういや入部届っていつ出せば良いんだっけ?
「おはよう、大樹と……いや、大樹。奇遇だな」
「おはよう、空。奇遇だなっていうか待ち合わせだからな?」
「奇遇とかどうでもいいからさ。無視しないでよ~」
「そういや大樹。昨日のサッカーの代表戦見たか?」
「あぁ、見たよ。あのシュートは凄かった」
「大樹も空も2人揃って無視しやがって。もういい先生に言うからな!」
小学校低学年かよ
「大樹と空がキスしてたって!」
「おはよう!海人!」
「奇遇だな!海人!」
「俺の怖さがわかったか!はっはははは!」
こいつうぜぇ。まぁあの先生に変な嘘言われるよりはマシか。
「後でシバく」
空さん怖えぇ。ボソッと言ってるところが更に怖えぇ。
「ごめんなさい」
素晴らしい速度で謝ったな!
「はい、良くできました」
やっぱり今日も海人は空にいじめられてるな。平和だな。
そんな会話をしながら歩いていると、海人が
「そういえば、昨日の呪いどうすんの?」
こいつは気楽だな。死ぬかも知れない事をそういえばで済ませるなんて。俺だってあえて言わなかったのに。
「バカか、海人。あの呪いは時間制限かかってないからほっときゃ良いんだよ。たまに確認して青かったらボランティアにでも参加すりゃあ良いんだよ」
「そーなんだ。空すげー」
「そのことなんだが……。昨日、お前ら帰った後で、じいちゃんが『言い忘れたんだけど、お前たちにかけた呪いは1年間溶けなかったら死ぬぞ。言っとくが、普通に生活してたら軽く3年はかかるぞ』って」
「ねぇ大樹それって空が言ってたのが……」
「そうだな、無理だな」
「クッソ、あのじじぃ」
「あのさー、空」
「あぁあ?んだよ、海人」
「ごめんななさ………じゃなくて。そろそろ走んなきゃ間に合わないんじゃ?」
時計を見る俺と空。
「なぁ、海人あれ見てみ」
「なんかあるの?大樹なんもないよ。って居ない!?空も居ない!?えっ、おいてかれた!待ってよ。ひどいって!」
途中で走ったため、遅刻は免れたのだが、置いてったはずの海人が先に着いていた。
こいつの身体能力半端ねぇな。
そして、腐食系女子の徳井先生が教室に入ってきて、ホームルームが始める。
まぁ言ってたことはしょうもないんだけど。
そんな感じで1校時のまえの休み時間。
海人が空を連れてやって来た。
「2人ともちょっと聞いて」
「「やだ」」
「………あのさ、さっき思いついたんだけど」
無視して話し始めたな
「人助けの部活を作ろうよ」
「漫画の読み過ぎだ、どこの何とかダンスだよ」
「いや、でも悪くないかも知れないな」
「でしょでしょ。悪くないよね」
「それも、スケットダンスみたいなシステムで」
「空………。さっき俺が伏せたタイトルをそのまま言うなよ!てか、いいのかそれ」
「いいだろ。うちの高校は路上観察部まであるんだぞ」
「マジで!?」
なんなんだよ。うちの高校は………。それはラノベの読みすぎだ。
そこまで話したところでチャイムがなり話は昼休みに持ち越された。
そして昼休み、俺たちは机をくっつけて一緒に昼飯を食べながら話し合う事にした
「人助け部の話なんだが」空が話し始める
「俺が調べてみたところ、部を作るためには部員が最低5人必要で顧問も決めなきゃならんらしい」
「なるほど、よく調べたな」
「調べたって程でもねぇよ。生徒手帳に書いてある。後、部の設立条件には無いが部室も欲しいところだよな~」
「そうだな。それにしても部員だな。あては有るのか?」
「…………当然だ。とりあえず、海人を3等分する!」
無いんだな。
「そう言われてるが、海人3等分にされるか?」
「あぁ」
「えぇ!いいのか!?」
「旨いな大樹の卵焼き」
「勝手に食ってんじゃねぇよ」
「良いじゃん旨いから」
「理由になってねぇよ!俺が頑張って6時から作ってんだよ!」
「確かに旨いな」
「空まで食ってんじゃねぇよ!」
「レベルが主婦だな~。なぁ、海人」
「全くだね」
「話聞けよー!」
「大樹も食うか?」
「食うか?じゃねーよ。俺のだよ!」
「旨いぞ」
「だから話を聞「はい、あーん」うっ、あーん」
空めこいつ強引すぎだろ………。周りの目が痛ぇよ。
「おい!お前ら!昼間っから何やってんだよ!暑苦しい!ホントッホモホモしてんじゃねぇよ!目障りだ」
そんな事言いながら登場したのが大宮あかりだ。
入学当初、俺らが教室で追いかけっこしていたら蹴ってきた。
簡単に言えば注意してきたという事だな。
そういえばこいつも同じクラスだ。
それにしてもホモホモって
「そんでなんだ?用はそれだけか?それとも俺らとホモホモするか?」
空よ……それは間接的に俺らがホモホモしてたって言ってるようなもんなんだが。
「ば、バカじゃねーの!」
当然の反応だな。一緒にイチャつこうって言ってるようなもんだし。
「私は、女だから4Pだろ」
何言ってんだよ!真っ昼間から!
「それもそうだな」
それもそうだな、じゃねーよお前も少しはつっこめよ!
「で、用はそれだけか?」
無視か?俺の話は無視なのか?
「あぁそうだった!シャー芯切れたんだよ。ちょっと頂戴」
「人に物を頼む時は?お願いします。空様だろ」「だ、誰が言うか!もういいよ。他の人に頼む」
怒って去っていくあかり。その後頭部に空が何か投げつける。
「痛っ。何すんだよ」
「たまたま筆箱の中に未使用のシャー芯があって、たまたま俺がいつも使ってる3㎜のやつと間違えて買っちゃた5㎜のやつだったから、たまたま気が向いたし、しょうがねーからお前にやるよ勿体ねぇし」
「いいのか?」
「いいよ」
「新品だよ」
「いいよ」
「でも」
「いいって」
「ありがとう」
そう言ってひまわりみたいにあかりは元気に満面の笑みで笑った。
俺までドキッとしちゃったじゃねぇか。
「ありがとうのキスは?」
「しねぇよ!じゃあな」と言ってあかりは去っていった
「空、顔赤いぞ」
「うるせぇ、殴るぞ大樹」
「空って3㎜のシャーペンなんて持ってたっけ?」
「海人、死にてぇのか?」
「きゃー逃げろ~」
「あってめ、待て!」
そんな感じで追いかけっこが始まった。
部活のこと……何にも決まってなくね?
ストーリが0.5歩くらいしか進んでない