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「じゃ、元気でな。また手紙書くから」


 街に戻ると、ディガンとマールは特務隊の報告と合わせて荷物喪失の手続きをした。クロウとペリジーは荷の代理人に報告し、マダム・マリーに指示を仰ぐ手紙を急行便で出して宿の手配をした。服など破れたり損失した装備を整え直すと大変な散財だがやむを得ない。荷の損害が織り込み済みだといいのだが。

 四人はあわただしく出発する特務隊を見送った。その頃には万事順調の手信号がはやりになっていた。トリーンのやるようにちょっとたどたどしくするのがお約束だった。


 三日目の真夜中、四人はたたき起こされた。往復ともに急行郵便を指定したので寝ていてもおかまいなし。至急帰還せよとのことだった。帰り荷は考えなくていいので、馬を借りて脇街道を使えという指示もあった。

 四人はその通りにし、次の日の昼には町を出ていた。

「経路はほぼ直線。早いがきついぞ」

 ディガンが気合を入れる。脇街道に入ると馬を通じて道の悪さが尻に伝わってきた。あまりにひどいところではやむを得ず並足にする。早足でもつまづきかけるからだった。

「交通安全部め、脇街道も整備しろってんだ」

「ぼやくな小僧。そしたらこっちも税取られるぞ」

 マールが付き合ってやっている。ペリジーの回復ぶりは若いせいもあってめざましいものだったが、マールは気を遣っていた。

「これから山越えだ。気合入れてけ」

 分かれ道でディガンが馬上から大声を出す。道はもっと悪くなる。ずっと脇街道を行くと鬼が心配だが、山奥ならまだしも開けた街道でそれほど遭遇するものではない。状況からして最近の闘いは明らかに誘導されたのものだ。それに荷はないからいざとなれば散り散りになって逃げきれる。そういう計算もあった。

 みんなの返事を確かめると、ディガンは馬首をめぐらし、オウルーク山へ続く方に進んで行った。


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