過去の因縁
天音達が中に入るとそこは草原だった。
「騙された?あの女城の本に偽りを書くとかどうかと思うぞ……」
紅は文句を言っていたが、天音はとても落ち着いていて腰に有る剣を抜いていた。それに気づいた紅は問いかけた。
「何で?剣抜いてるのまだ何もいないじゃん、それにここが何もない場所かも知れないしいたとしてもこの辺にいた魔物程度の力でしょ」
「そうだといいけど、ただここは何かが違うよ」
「ふ~んそんなことも言えるんだ。それにしても天音くんってなにも自分のこと話さないけどなんで教えてくれないの?」
「言っただろ今の自分が信じられないって」
紅は何度も同じことを聞いており溜息を吐いた。
天音と紅は周りを探索したが何もなく、時がたった。
「何も出てないけど剣を抜いた意味あった?」
紅は天音をからかっているといきなり夜に変わって、魔物たちが現れたがすぐに天音達の方へ向かわず指示待っているかのように待っていた。
その姿はアリの魔物で奥に居る者ほど強くなっていき装備をしておりその品もとても良い物だった。
「何あれ、此処まだ一階層だよね?普通はどんどん強くなっていくパターンじゃないの」
紅は物凄く文句ばかり言ってるが、態度は余裕そのものだった。天音が紅に話しかけようとした時。
「お前たち行け、喋らせる暇を与えるな、個人で戦うな集団で戦えそして生贄となれ」
どこからか聞こえた声により、アリの魔物たちは一斉に天音達に向かってきた。
アリの魔物は天音に攻撃するとき同時に攻撃をし防御できないようにじわじわと近づいて天音を追い詰めていった。
紅はアリたちの攻撃を難なく防ぎ躱し倒しているがアリたちの殺された仲間もろとも攻撃をされて死体が少しずつ邪魔になり追い詰められていく。
そうして天音と紅は背中合わせになった。
「どうする、こいつら思ったより強い、魔術を展開しようとすると特攻してくるし詠唱しようとすると不可視の攻撃をしてくる何なのこいつら弱点を確実についてくるし」
紅はこれは想定外と思っていると天音が何も返事をしないから天音の方を向くと。
天音は左腕は消滅していて不自然に喉が無くなっておるが生きている不思議な状態になっていた。さすがに天音に対してだけ過剰になっており紅はアリたちに叫んだ。
「何なんだよ、お前ら天音だけこんなに徹底するんだよ」
叫び声だけ、空しく響いただけだと思ったが帰ってきた。
その姿は、人間らしかったが一番決定的に違うのがあった、頭に触角がはいており腕は人の腕はなかった。手には剣を持っていた。そして近づきながら答える。
「部外者がいるのか、だから苦戦してるのか?しかしなこいつに一度殺された身としてはこいつの力は本当にバケモンだよ。我自身がここに直接来て危険を冒しているのもこいつが自分の力でしか死なないから一番困る」
そうして、アリの長が向かって来るが天音は無抵抗でアリの長に心臓を刺された。
「やっぱりいた。最初から居ただろ光が落ちた瞬間の視界の悪さを利用としたんだろ」
「!?。お前これが本体ではなかったのか」
その天音だった物は崩れ代わりに花が現れた。紅も崩れ花が現れ。両方とも毒が出て長には聞かなかったが、周りにいたやつらは死んでいった。
「うわー、これ何の対策してなかったら殺された奴じゃん。あいつ何者?」
「知るわけないだろ。ただ危険を感じたから道具が勝手にこうしただけだ」
「こいつらのこと感知できなかったのに良くわかったね。後さ会ったことあったの?徹底ぶりは酷かったけど」
天音は知らんとばかり言っていて、長は生きていいる部下を確認しそいつらに向かって遠距離攻撃した。
天音と紅は攻撃を防ぎそうしてアリ達に向かっていった。
天音は剣で攻撃をしていたが、アリたちが持つ装備品の方が性能が良く決定打が与えられなかったが技術だけにより少しずつ仲間同士で相打ちさせたりとして戦況を取っていた。
紅はアリ達を難なく切り裂きどんどん殺していった。
そうして、最後に残ったのは長だけだった。
「あとは君だけだけど、天音のこと何で知っているか教えてくれない?」
「教えるわけないだろ、情報がいかに大事かは知っているだろ喋ったら我が殺される」
「え?この迷宮には主がいるの?」
「それくらい考えな。それよりもてめえまた名を変えたのか、お前の目的教えてくれんか」
「目的?……ただ家に帰るだけだよ。だから邪魔するやつがいるなら殺すそれだけ」
その時の天音は何かにとりつかれているかのように語っていた。
長は笑っていた。
「そうかいそうかい。やっぱり上の住人か」
「上の住人?」
それを言いうと、長は天音に向かって剣を振り下ろすが天音は簡単に受けられる。
紅は一歩遅れたが参戦した。
長は紅を一切狙わず天音しか狙わなかった。紅が攻撃をしても弾かれて隙を与えられず。天音は防ぐことが出来ても反撃は出来ていなく防戦一方の状態だった。それも天音が疲れを見せ始め来ていた、これらの攻撃は常人には見えないほど早くて天音はいつものペースではなく相手のペースに合わせて戦っており消耗が激しかった。
天音が長の攻撃を防げず右肩に受けてしまった。それにより受けることができなくなり長の攻撃が通り始めた。それに形成は悪化していく、紅は攻撃をあきらめ魔法を使おうと詠唱をし始めていた。そして天音が攻撃を通り始めた頃に詠唱は完了し長に向かって火の魔法を放った。
「これを食らって死ね。“地獄の業火」
長は躱さずに受けた。長は少しずつ体が溶けてはいたが天音に対しの攻撃はゆるみはしずに攻撃は鋭くなっていった。それを見ていた紅は何でと死なないのと思っていた。
天音はどんどん押されてはいたが少しずつ相手を理解し始めていた。その鋭くなった攻撃を躱してると。
「もう理解し始めたか本当にあり方だけは変わらねえな」
天音は攻撃を躱していき長の攻撃を弾きそのまま首を切り落とした。そうして首が飛んでいったがそれでも体は動き続けてるが長は語った。
「お前の完勝だ。この一回層から難易度高いと言ってるやつは知らんが、ここから先はお前の過去との戦いだ、これがこの階層での報酬だ」
そうして長は燃え尽きて灰になった。紅はそいつに文句を言おうとしたがもいなかった。
アリの軍団を倒し終えると目の前に階段が現れ、空からの光が降ってきて天音達を癒し、傷は無くなっていた。紅は天音に対して疑問を問いかけていた。
「さっき言っていたけどさ、あなたって過去覚えている?」
「覚えてないよ」
「そうですよね」
紅は落胆しつつも階段を下りて行った。天音はそれについて行った。
天音達が階段を降りると階段は消えておりそこにはミルがいた。
「あれに勝てるとか人じゃないでしょ。あれこの世界でも相当上位の存在になるのにそれを倒すか、それよりも役目を果たさないと」
ミルはレイピアを抜いて向けた、そこにはさっき天音達によって殺されたはずのアリの長がいた。
「ウォッチ家のものか、一様遺言として力は制限されていたよ」
「そうですか、助言どうも」
そうしてミルはこの階層を切った。それにより目の前の長は完全に消滅した。
切った階層に残ったのは、ただの石造りの壁に変わっており、広い円柱空間に変わっていた。
「これが本来の形………あれが本物の勇者か…手遅れじゃん。仕方ない、これも一族の役目、これをしないと本当の自由を与えてくれないし」
ミルは愚痴を呟いていた。
補足
紅が言った偽りと言ったのは、本には石造りの場所と書かれていたから。
ミルが知らなかったのは、ウォッチ家の者が所有しているだけで入れる資格は持っていない、けどある条件によりその代の当主がその中に入れる。が挑戦者をある階層以外攻撃できなく、挑戦者に負けた階層の処理をさせられている。