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1ー③出会い


(このアルバム、旦那に見せた事あるよね)


ふと、結婚当時の事を思い出す。


6年間付き合っていた彼氏がいた事は夫も知っていた。



(こんな写真はあまり気分良くないかも…)



「元彼との写真処分した方がいいかな?」



「もう関係ない人なら別に処分しなくてもいいよ」



そんな会話をした。



うーん、やっぱり嫉妬もしていなかった気がする。


もう今更どうでもいい事だが、なんとなくイラッとした。



一つ年上、長身の元彼は一浪していた為、同じ学年だった。


大学は学部学年が違っても共通の受講科目では同じ教室で講義を受けた。


慣れない大学生活、元々臆病者の私は、待ち合わせた友人とすれ違い、その日は不安な面持ちで一人で教室の隅に座っていた。



「今日は一人?」



上から降ってきた声に顔をあげると、なんとなく見た事のある顔が



「えーっと、誰でしたっけ?」


(あっ、言い方間違えた!)



「あらら…それはご挨拶だなぁ」



苦笑しながら、彼は隣の席に座った。



「失礼、言い方間違えました!サークル一緒ですよね。でもお名前が…まだわからなくて…」



自慢ではないが、私は男馴れしていなかった。


高校時代も女友達とつるんでいて、男性ノーサンキュー状態で、クラスメイトの男子とも殆んど話した事がなかったからだ。



「うーん、年上だけど同期だから、そんな堅苦しい話し方しなくていいよ」



彼はニコニコと笑いながら言った。



(この人、なんか馴れ馴れしくない?)



見た目はかなり整っているし、話し方もくだけていて、彼の第一印象は『チャラい軟派男』だった。




それから時が経ち、サークル仲間とも打ち解けてきた頃、待ち伏せ事件?が起こった。


同じサークルの同期の男の子と行きも帰りも通学路で出会った。


行きは一人なので、他愛もない話をしながら一緒に登校した。帰りは女友達と一緒に帰る事が多かったが、帰り道に必ずその子がいた。


なんとなく違和感は覚えていたが、さして気にもしていなかった。



「あの人、ミキの事好きなんじゃない?」



ある日友人に言われて、ギクッとした。


最初はチャラいと思っていたが、思いの外真面目で優しい事がわかり、好きになった人が私にはいたから…




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