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1ー②アルバム


夫と別室で寝るようになってから、もうだいぶ経つ。


同じ部屋で寝ても意味がないし、何より夫の鼾がうるさい。



風呂上がり、髪を乾かし終えると、早速山積みのアルバムの一冊を手にとった。



10年の封印をとかれたアルバムは少しかび臭かった。



結婚式の写真…まだ若かりし日の夫と私。うーん、自分で言うのもなんだけど、私、結構綺麗じゃない?


夫はアイドル系のまあまあイケメンだが、やはり七五三感がぬぐえない。


29歳と24歳だったからなぁ…親しい友達には犯罪者扱いでからかわれた。



そういえばまだ幼稚園児だった娘がこの写真を見て、泣いたっけ。


父母の晴れ姿を自分の父母とは別人だと思ったのか、あるいは時の流れの残酷さに涙したのか…


泣かれた時にはちょっと驚いた。



今や頭頂部が寂しくなった夫とかなりふくよかになった私。



(確かに時の流れは残酷だ)



「もう年齢差なんて全く感じないよね」

一人呟く。




次のアルバムは社会人になりたての頃の写真。



2流大学を出て、何故か1流企業に受かった。


子どもの頃から憧れていた企業だったから、内定をもらった時には天にも昇る気持ちだった。



周りは一流大卒が殆んどで、気後れしそうになっていたが


(社会人としてのスタートは同じなんだから、頑張ろう)


今の私にはないポジティブ思考で、やる気満々だった頃。


恋愛も仕事も順風満帆…


土台は程々だったけど、多分輝いていたんだろう…彼氏がいるにも関わらず人生で一番モテた時期だった。




更にページを捲ると…



一時期の輝きは何処へやら、少し痩せて暗い表情の自分がいた。



職場は女性の年配独身貴族も多い環境だったので、本気で一人で生きて行こうと思っていた頃だった。


悲壮な覚悟、それも遠い彼方…





次のアルバムは…



大学時代



強引な先輩の勧誘でなんとなく入ったサークル…


ここで私は人生初めての彼氏と出会う。



彼はとても優しい人だった。




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