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雑考(3)
ざあざあと音をたてる
雨につつまれて
グレーにそまる
街に出かけるとき
ぱたぱたと傘をたたく
雨音に耳をすませ
やわらかくなった
空気を吸いこみながら
いつも
八木重吉の短い詩を想う。
たった2、3行の言葉の連なりを
何度も何度もくりかえす
出会った初めの頃は、
それを好きとは思わなかった。
共感も、しなかった。
けれども私は
雨が降る度その詩を反芻し
やがて
かの詩人の目を通して
雨を見るようになった。
言霊とはそういうことだと思う。
ざあざあと音をたてる
雨につつまれて
グレーにそまる
街に出かけるとき
ぱたぱたと傘をたたく
雨音に耳をすませ
やわらかくなった
空気を吸いこみながら
いつも
八木重吉の短い詩を想う。
たった2、3行の言葉の連なりを
何度も何度もくりかえす
出会った初めの頃は、
それを好きとは思わなかった。
共感も、しなかった。
けれども私は
雨が降る度その詩を反芻し
やがて
かの詩人の目を通して
雨を見るようになった。
言霊とはそういうことだと思う。
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