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異世界転移~英雄になるまでの物語~  作者: カケ
第1章 様々な出会い
3/11

 第2話 〜美人剣士に出会いました〜

ヒロイン登場しましたー!

魔法とかモンスターについては後々説明していきます。

黒いアイツが迫ってくる、、

太ももの血は止まらず、凄く痛い。


スライムがまたサイズを変えて、大きく広がって自分を飲み込もうとする。反抗する気力もなく、ただ飲み込まれる瞬間をスローモーションのように感じていた。


ああ、死ぬのか俺、、、


諦めかけた、その瞬間だった。


「そこまでよ!」


突如女性の声が聞こえた。

今にも自分を飲み込もうとしていたスライムと自分の間に、サッと人影が入り込むのが見える。


『水魔法付与 魔剣・雪月花』


彼女がそう呟いた次の瞬間、目の前のスライムは一気に凍りつき、完全に動きを止めた。それを見届けると目の前の影は、手に持った剣を大きく振りかぶって、そのスライムを叩き割った。

スライムは粉々になって砕け散ると、煙になって跡形もなく消えた。


「大丈夫、、じゃないわね。ほら手を貸して」


そう言って手を差し伸べたその人は、まさに絶世の美女という名がふさわしいほどの女性だった。

長く腰まで伸びた髪は黄金色に透き通り、彼女の肌の白さをより際立たせている。顔は目鼻立ちがハッキリとしていて、西洋人に近い顔の造りをしている。正直、今まで見てきた女性の中で群を抜いて美人だ。


「ねえ、ずっと手を伸ばしてるのつかれるんだけど」


そうだった、すっかり今の状況を忘れていた。

見ると、彼女が手をプルプルさせている。


「ああ、ありがとうございます」


そう言って彼女の手を取った。正直に言います。めちゃくちゃ柔らかくて幸せでした。


*******************************


「はい、これで治療完了。とりあえず消毒して傷は縫合したから。後でしっかり治療院に行って、神魔術をかけてもらうことね」


「神魔術ってなんですか?」


そう尋ねると彼女は不思議そうな顔をした。


「あなた、神魔術を知らないの?今まで病気の時とかどうしてたのよ」


「病院に行って薬をもらってました」


「病院?聞いたことないわね。あなた、どこの生まれの人?」


きた、異世界に来て最初に乗り越えなければいけない問題。出身地。テンプレ通りにするなら東のはずれの国と答えるのが正解だが、果たして。


「東のはずれにある国から来ました」


「東のはずれ?この国の東はずっと海のはずだけど」


マジか。テンプレ通りにいかないやつだ。


「ああ、海に流されて気がついたらこの国についていたんです」


「ふーん?あのよく分からない木の棒の入った布袋を持って?」


そう言って彼女が示したのは俺の竹刀袋だった。


「それにこの時期は、海が大荒れで危険な海竜が出るはず。生きて辿り着くとは思えないわ。あなた一体何者?」

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