表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エネクトロニック・オンライン2  作者: milink
本編4―物語の第一歩
22/25

16 彼女の過去<1>

大変遅くなってしまい、申し訳ありません。

今回から本編に軌道修正します。


「私には、分かりません」

 そうやって言ってきたのには理由が。

 俺は、何を聞こうとしたのか。何を知りたかったのか。

――答えは、自分ですら分からない。


「私――それ以降の事を全く知らないんです」


 これは、プレイヤーに初めて明かす、彼女(ネオ)の過去だった。


―――――


 彼女の生まれは―設定上―央都から少し離れた町らしく、決して不便のある生活では無かった。

――あの事件までは。

 彼女の父親は、街周辺にいたイノシシによって亡くなってしまった。

 彼女の母親は、央都に雇われたまま帰らぬ人となった。

 彼女を生かしていた両親は、どちらも残酷な方法で命を落とされた。

 それから、彼女は剣技というものを覚えたらしい。最初は見て真似をしていたが、やがて剣技を一つもつようになった。それも、流派として登録されているものだ。


 剣技に登録される前までは、剣に敵や、央都の人を人を嫌い、怒りに任せて練習をしていたらしい。

 しかし彼女に、良い知らせが届く。


 晴れた日の太陽の元、彼女は誰もいない家に向かって、

「行ってきまーす!」

 と、誰もいない家に挨拶をして出た。

 この時、街から出る、という覚悟は無かった。実感も無かった。

 しかし、街を出るとどんな世界が広がっているのだろうという、興味や期待はあった。

 街を出てみたい、そういう気持ちを持っていると、街長に頼むと許可をくれる、という情報を知り、早速頼みに言った。

 街とは言うものの、さほど広い街では無いので、街長も彼女の事を知っていたらしいが、

「まだ早いのではないか? 街でやり過ごした事は無いのか?」

 そう問われ、即座に、

「街でやり残したことはあるかもしれませんが、他の街に行ってみたり、世界を回ってみたいんです」

 このような直談判は数時間に続き、最終的には、

「剣技を勉強していると言ったな? その剣技、私の前で見せる事は可能かな? 出来れば許可しよう」

 こうして、許可を得たのだった。


 許可を得てから早くも2年が過ぎる。この時、事件が起きる。

――プレイヤーたちの、テストプレイだ。

 ネオに直接関係はほとんどなかったが、他の街の人たちは少し戸惑いながらも対応したらしい。

 しかし、ほとんど、である。何かしら関わりはあったのだ。

 それも、ネオには最悪の形でかかわっている。


 いつものように狩りをしていると、突然プレイヤーの人に出会った。

「こんにちは・・・!?」

 そのプレイヤーは、片手にナイフを持っていて、狂気を感じる。

 その刹那、身に危険が迫っている事に気がついた。

 剣を構え直し、迎撃態勢になったところで相手が仕掛けてきた。毒煙だった。

 これにはネオも対応する術もなく、毒にかかった。

 相手が近づき、剣を持ちあげる。しかし、斬り落とさなかった。

「・・・」

 無言でしか対応が出来ない状態、それに対しての躊躇い。何があったのだろう。

「・・・どちらにせよ、君はもう用済みだ。消えて貰おう」


―――――


「その後起きた事が、全く思い出せません」

 こうして、今に至る。

 この説明中、幾つか疑問が残った。1つ目は、記憶がないなら、何故どうやって来たのかを知っているのか。2つ目は、――今は言えない。

 協力をしてあげたい。

 しかし、俺が聞けるのはたったこれだけだった。

「それを、どうしたいと思っているんだ?」

「それを・・・」

 ネオは目元を潤わせながら、応えようとした。

「思い出したいです・・・」

 否、答えた。

「じゃあそれを手伝う。だからこっちの事も手伝ってほしい。良いかな?」

「よろしくお願いします・・・」

 こうして、ようやく話がすすみだした。

 ここから、物語は前へ進みだす。

外伝のほうも投稿しました。

こちらも早く出します。よろしくお願いします。

祝・閲覧者400人(外伝含めて500人)突破!

これからもよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ