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エネクトロニック・オンライン2  作者: milink
外伝2―新しい事故
19/25

13 最後の試練―エラー発生Ⅰ―

第4部、開始。ちなみにあの『アヴェル』のクエストはまだ続きます。

― 本編6か7くらいに・・・。

 シュータとリーナ、その異世界ゲームでの唯一の仲間であった2人と別れてからさらに1か月が過ぎようとしていた、とある夏の昼間。

――家に、昨日まで無かった、新しい段ボールが。

「・・・開けようか」

 独り言が多い俺は、いつも周りに不思議がられる。

「・・・!これは・・・」

 そう、中身はなんと――

『ソードエンズ・オンライン』だったのだ。


 その同日。

 シュータの家にも、同じ箱が。

 そして、リーナにも。

「これって・・・」

         「まさか・・・」

                 「あのゲーム・・・」

 場所は違えど、タイミング同時に。

「「ソードエンズ・オンライン!!」」


―――――


 俺はすぐさま『あの』制作者に問い合わせた。

 出たのはごく普通の社員だったが。

「はい、こちら・・・」

「すいません、時間が無いので社長を呼んでくれませんか?」

 何か時間がかかりそうだったので、省略してやった。

 そして出てきた社長。ボルタだ。

「はい、どちらさまでしょうか」

「俺だ、カズキだ。――どういう事だ、これは」

 俺はソードエンズ・オンラインのパッケージを持って説明したが、相手に見えてないことに気付いた。

「少し判らないからそっちに行くよ。場所はいつもの駅前ね」

「お願いだから早くしてくれよ・・・」

 そう願って、俺は家を出た。


―――――


 シュータはまさかの行動に出ていた。

 家から近いので、ボルタのいる会社に押し掛けていた。

「すいません、社長いますか?」

「少々お待ち下さい」

 少し待ったのだが、

「すいません、外出中とのことです」

 咄嗟に閃いたのがカズキと一緒にいる可能性だ。

「あの、どこに行くとか聞いてませんか?」

「――・・・駅前、です」

 こんなことがばれたらこの人クビになるぞ・・・とか思いつつ、

「ありがとうございます!!」

 お礼をして駅前に向かったのだ。


 リーナはというと、

「何これーやってみようかな?」

 とか言って、起動してしまった。


 しかし、『サーバーに接続できません。』という文が流れてくるだけで終了した。


―――――


「説明してもらおうか、最初から」

 ボルタが来たのが俺の着いた15分後だった。何としても遅い。

「まあまあ、ここで話さずにいつものところで訊くよ」

 そうして、いつもの喫茶店に行ったのだった。


「それは、SE・O経験者のうち、わたしとやり取りできる人に贈ったゲームだ」

 ボルタは、嘘を漂わせる笑みを浮かべていた。

 さあ、この言葉が本当なら、このタイミングで笑みを浮かべるだろうか?

 その疑問が残ったが、それは良いとして。

「なら、何故に何も言わずに送って来たんだ」

「それは――楽しませるためさ」

 ? 全く訳が分からない。

「ソードエンズ・オンライン、気付いているだろうけど楽しくなかっただろ? 理由はただ一つ。死んでしまうからだ」

 そのせいで楽しくなかったかというと、別かもしれないが、そのまま続けさせる。

「しかし、死んでしまう要素をとってしまえば、案外楽しいゲームなのだ。――見るか?」

 そうして見せて貰ったのは、新しい機械。VRリンカーに似ている、新しい機械。

「これが・・・」

「そう。『異世界リンカー』とでも仮称を付けとこう。今の異世界サーチではつなぐ事が出来ない、最高級の形が出来ている。それで、してみた感想を教えてくれないか?」

 俺は一瞬、戸惑いを憶えた。こうして渡されたのも、SE:Oなのだ。――勿論、ボルタからではないが。

「どうする?受けてくれるかい?」

「・・・分かった。受ける。その場合、安全は否定しないよな?」

 ボルタが一度動きを止めたが、やがて、

「保障しよう」

 と答えた。


―――――


 シュータはというと。

「ここにいればいいんだが・・・」

 そうして喫茶店の前にたどり着いた。勿論調べてきている。

 中に入ると、一か所だけ不思議な場が。

「あれは・・・カズキ!!」

 そう。カズキと一緒にいたのだ。つまり、相手はボルタだ。

「いらっしゃいませ。何名様ですか?」

 僕に気付かなかったらしく、慌しく店員さんがきた。

「いや、あれです」

 そうしてカズキの方を指さし、店員さんは「ごゆっくりどうぞ」と帰っていった。

 その後、リーナが1カ月前から名を出さなかった、あいつの名を呼んだ。

「カズキ・・・!!」


―――――


「カズキ・・・!!」

 そう呼ばれて振り返った瞬間、誰なのかを悟った。

――恐らく、シュータだろう。とまでだが。

「シュータ・・・!? 何でここに!?」

 確かだが、シュータともフレンド登録解除されているはずだが。

「来たらいけねーのかよ。――僕の友達(フレンド)

「!?」

 全く意味が分からない。そう思った途端、




「――リーナとは違って消してねーぞ。フレンドリストからはな」




 ここで、シュータの言葉の本当の意味を知った。

――俺のアカウントを、まだフレンドから外してない、という事だ。

「それはともかく、シュータは何しに来たんだ?」

 シュータの目線がボルタの方へ。そして何かを取り出し、

「これはどういう事ですか?」

 丁寧に、しかししっかりと問いただした。


 その後、シュータの方にもきちんと説明し、それぞれに一台ずつ機械を渡してきた。

「早速、やってみるか!!」

 そうして転生のためのボタンを押す。

 しかし、この後早速事故が起こる。

次回投稿は本当に未定。

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