わがままお嬢様について
「……んっ…ま、眩しい…」
瞼を刺すような眩しさを感じ何度か瞬きをしてからゆっくりと目を開く
真っ先に目に飛び込んできたのは窓から見える昨日の嵐が嘘だったかのような快晴
鳥のさえずりを聞きながらポーッとする
いや、正しくはボーッとしたかったの間違いだ
「…まさかこんなことがリアルに起きるとは」
そう呟いた直後
私はベットから飛び起きて紙とペンを引っ掴んだ
とりあえず今の自分の状況を書き出してみる
今の私の名前はセツィーリア・ノワール。ノワール公爵家の一人娘だ。
容姿もかわいいのが相まってそれはそれは甘やかされて早4年、とんだわがままお嬢様に育ちました
昨日の夜までは
セツィーリア・ノワール令嬢。彼女は、まあ今は私といったほうがいいか
今の私はいきなり何事かに巻き込まれ転生したただの女の子で、百歩譲ってもわがままになるつもりはないしなりたくもない
昨日の夜、恐らく自分の前世を夢に見た
高校の制服を着ていて目の前にいるのは一番の友達
ぼんやりとしか覚えてないが、かわいらしい子で、そしてとてつもないオタクだった記憶がある
彼女は乙女デームといったジャンルが大好きで毎日のようにそのゲームの感想を私に話してきていた
そして、思い出したのだ
今の私の名前が、彼女がいつも私に愚痴っていた名前と完全一致することに
プレイしたことがないとは言え、ゲームとかの話は一回されたら覚えられるから、このお嬢様に関しての情報は思いのほかあった
確か全ルートの共通ライバルで、ヒロインが好きになった人をこの子も好きになるという設定だった気がする
とんでもないわがままお嬢様なため、思い人が自分に振り向いてくれないのが信じられず、ヒロインに逆恨みをするという典型的な嫌なライパル
そして、ゲーム内でのハッピーエンドは彼女にとっての没落、もしくは国外追放
バッドエンドはというと……命がまだあるという話は聞いたことがない
ということはバッドエンドでのこの子のいく末は死しかないということで、それはつまり現セツィーリアの私も同じ運命を辿る可能性が非常に高いということで
結論として、前世での死に方も覚えてないのに今世でも若いうちに死亡フラグに片足突っ込んでいる、ということでオーケー?
………「全くもってどこもオーケーじゃねえよ!!!」