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最悪(?)の一週間の始まり
「あぁ、もうムカつく!何なのよあの男!」
レオンと分かれて部屋に帰ってアリナが愚痴る。
「まぁまぁ、アリナ様。そうお怒りにならずに。」
「だって・・・!」
「きっと、まだ『幼い』のですよ。」
シュードが紅茶を注ぎながら言う。
「なるほど!『幼い』か!・・・ん!やっぱシュードの紅茶はおいしいね~。」
「お褒めにあずかり、光栄です。それよりアリナ様。」
「ん?」
「今夜の準備をされなくてもよろしいのですか?」
「準備?」
「お忘れですか?ドレナ国の風習で婚姻を結んだ男女は、一週間同じ部屋で就寝を共にするのですよ?今朝も馬車で申し上げたはずですが。」
「・・・聞いてないよぉ、そんなの・・・。ヤダヤダヤダ!絶対にヤダ!シュード一緒に寝ようよぉ。」
「ダメに決まってんだろ。」
声のするほうを向くとそこにーーーーーレオンがいた。