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平和の姫君

「アリナ様。ご出発の時間でございます。」 

一人の若い青年が薔薇色の髪の少女に呼びかける。

「ええ。今行くわ。」

ーーーー今日私は愛する人と共に国を旅立つ。


カトレリア国とドレナ国。

二つの国は争いが絶えなかった。

そのため両国は昔から互いの国の王子と姫を婚姻関係にさせていた。しかしその婚姻も長くは続かず国々はまた争いを始めていた。

それもそのはず。

カトレリア国には200年に一度、国に平和をもたらすといわれる薔薇色の髪をもつ姫君が生まれていたからだ。

ーーーそしてまた薔薇色の髪をもつ姫君アリナがドレナ国に嫁ぐことになった。


「おめでとうございます、レオン様~。」

ここはドレナ国の中庭。今は隣国から嫁いできた姫君のお披露目の真っ最中。

レオンと呼ばれた青年は笑顔で言葉をかえす。

「俺はこの薔薇の姫君を心から愛すると誓おう!」

そして隣の少女の髪にキスをした。

少女もまたほほえみ返した。

ーー少女の名はアリナ・ウォン・ベルデーブ。隣国、カトレリア国王の一人娘だった。そして彼女の隣に立つ無表情の青年の名はシュード。彼女の忠実な僕だった。

「ねえ、シュード。私はいつまでこの男の隣で笑っていなければいけないの?」

アリナがぼそっと言う。

「あともう少しの御辛抱でございます。」

「疲れたなあ。」

「ではこれを。」

シュードがそう言って手渡したのはキャンディー。

「わっ!キャンディーだ!ありがとう!シュード大好き!」

そう言ってアリナはシュードに抱きついた。

「喜んでいただけて光栄です。…が、アリナ様他の皆様の目があるのをお忘れずに。

「あ…。」

アリナがまわりを見渡すと周りの人々がこちらを見ていた。

「えっと・・・。」

弁解しようとしたアリナをレオンーーつまり彼女の夫が制す。

「いやいや、我妻はよほど従者殿がお好きなようだ。俺は従者殿に負けてしまうかもしれないな。」

そう冗談を言った。

つられて重臣達も笑った。



「まったく公衆の面前でなんてことをしてくれる。王女なら王女らしくおとなしくしていろ。何が平和の姫君だ。この髪は飾りか?」

そう言ってレオンはアリナの髪を引っ張った。






はじめまして!空音寺沙遊璃と申します!

こんな未熟者の書いた小説でも読んでいただけたら嬉しいです!

これからよろしくお願いします!


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