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るう子の雑記帳

耽美への道 番外 2 KARAS~鴉~

作者: 工藤るう子

  ネタバレしています。


「未来警察ウラシマン」と同じタツノコプロさんの作品です。

 十何年か前にタツノコプロ四十周年記念アニメで発売されたようです。

 私はレンタルショップで偶然手にしたのです。で、ころりと転んだんですよね。買ってしまいましたよ二枚組DVDがあったので。一枚こっきりもありましたが二枚組。後で後悔しましたけどね。一枚でスッキリ見たい。

 全六話。

 かなりシリアスなお話です。

 パラレル世界の日本が舞台。文字が違うのでパラレル認定。

 絵柄は個人的には癖が強いなと思いました。鴉を使役するユリネってキャラ以外が結構泥臭いかなぁ。唇が強調されてる感じの絵に見えたのよね。脇キャラの婦警さんが故市原悦子さんが演じればぴったりねって感じ。ほぼモブだけどね。

 内容は妖怪絡みの特撮バトルものーーかな。少しだけ「Z man」を思い出しました。方向性は一緒かなぁ? ともあれ。主人公がいいんですよ、これ。感情が薄い美青年の乙羽さんが、使役される鴉です。都道府県に一組? ユリネと鴉が守護神的に存在している設定ね。ユリネは皆同じ顔の美少女。乙羽青年は新宿の鴉。主要都市に一組かもしれない? 

 新宿で起きる怪事件。妖怪が絡んでるって言っては嗤われる訳有り窓際中年刑事。

 ひとの目には見えなくなった妖怪たちにも異変が起きていて、ユリネと鴉の本拠地に逃げ込んでは呪術的な治療を受けたり。

 そんな問題を人知れず解決するのがユリネと鴉。鴉は訳アリの人間の魂がなっているらしい。

 乙羽も例に漏れず訳有り。

 出生の秘密とそれゆえの痛覚がないという体質と感情が薄いという性質。そんな彼に男惚れしている舎弟。

 乙羽に対する実兄の扱いに色々感じるところがあって組の金をちょろまかして逃げようとするやりとり。窃盗がばれて、制裁を受ける舎弟。助けられて逃亡中の舎弟といつと変わらないんだけど少し楽しそうな雰囲気の乙羽。(この辺時間軸がちょっとあやふやになってますね)けれど、そんなときは長く続かない。乙羽の背中で殺されてしまう舎弟。乙羽も復讐をして瀕死の重傷で病院のベッドに。そうして鴉になったらしいんですけれどね。

 ここの章でころっと嵌まっちゃったんですよ。

 いやぁ我ながら業が深い。

 ネタバレしていますって冒頭に書いたので書いちゃいますが。

 乙羽の実兄は実父なんですね。で、彼が生まれて母親が死んだか狂ったか。それで実兄で実父なやくざの組長に恨まれているわけです。いや。あんたが諸悪の根元やん! って思うんですけどねぇ。

 舎弟がホスト系のチャラ男タイプのハンサム君なので、乙羽とのやりとりやふたりの雰囲気が、もうBL。いや。ML! 昔文春文庫かなんかであったテリー ホワイトさんのベトナム戦争帰りの兵士ふたりと刑事の話を思い出しましたね。

 口数少ない乙羽と場を盛り上げようとする舎弟の関係性と雰囲気がいいんですよ。


 敵のボスの己のユリネ! への妄執とか。敵に兄を奪われた妖怪の片割れのブラコン的なところとか。警察官僚の破綻した家族関係、窓際刑事の娘に対する愛情。アイドルを目指す女性の東京への愛着とか。

 愛憎入り乱れたアクションものです。


 さんざん新宿を壊した元凶の警察官僚達に「おまえもまた守るべきもののひとつ」と言って背を向ける鴉。

 いやもうズキュンと心臓が~です。


 


 

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