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柏座陽菜

 初めまして、いや、前に登場したことがあるのでお久しぶりでしょうか。柏座陽菜です。えっ、覚えていない……。それは申し訳ありませんでした。昔から影が薄い私の責任です。でも、今から内容の濃い紹介をしますので、覚えてください(切実)。

 さて、私はこの春からとある高校、ここで名前を出しちゃいましょう、県立三和高校(名前が作者と被っているが命名はこっちが先)の新聞部に入部しました。ちなみに学校の所在地は埼玉県南部の小さな街、蕨市です。


——なぜ、新聞部に入部したかですか……。


 まあ、そんなに焦らないでください。それにはまず、この高校に入った理由から説明する必要が有りそうなので、そこから話します。


 実を言うと、私がこの高校に入る時、中学の先生や友達からは、何でそこに入るのと散々言われてきました。なぜならば(自分で言うのも何なんですが)私は頭が良い方で、家の近くには、ここよりもレベルの高い高校が有ったからです。しかし、それでもなお、私はわざわざこの県立三和高校に入学しました。


 それはなぜか。


 答えは簡単です。校舎が気に入ったからです。教室や職員室など諸々が入っている新校舎は、よく学校で見る鉄筋コンクリート製の建物なのですが、正門前から新校舎の間にあります、文化部の部室や資料室入った木造二階建ての旧校舎は、築八十年程と古く、とてもいい味を出しているのです。

 そんな旧校舎に私は一目惚れしてしまいました。だから、この高校に入ったら、旧校舎の部活動に入部すると決めていたのです。

 

 この県立三和高校に入学してから仮入部期間に入ると、旧校舎にある色々な部活動を見てきました。生物部、歴史部、茶道部、書道部、新聞部、クイズ研究会、鉄道研究会。思えば魅力的な部活動がいくつもありました。

 そして、その中で特に一番だったのが新聞部でした。


 何が魅力的だったか。それは先輩方お二人です。部長さんの方は、誰もが認めるイケメンにして、高身長・小顔というハイスペック。一方で副部長さんはというと、物静かで儚げな美しい女性であり、放課後の旧校舎にはよく似合っています。


 さて、そんなお二人、仲がとても良いと見受けられ、付き合っているように見えます。気になって、副部長さんと私の二人しか居ない時に聞いてみました。


 部長さんと付き合っていたりするのですか、と。


 すると副部長さん、顔で赤らめながら否定をしていました。この時に私は確信したのです。副部長さんは部長さんのことが好きなのだと。部長さんの方はそれに気づいていないのだと。


 これはもう、同じ部活に入って、二人の行く末を見届けるしかないじゃありませんか(←上から目線な気がする)。

 

 っていうことでこれが、私こと柏座陽菜が新聞部に入部する理由なのです。

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