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蒼藍~反魔道士思想の村~  作者: 環田 諷
フォディスト
24/70

その5

 彼らの泊まる部屋は三階にあり、エレベーターもエスカレーターもないため、階段で三階まで上がる。こげ茶色の廊下はこの旅館の古さを示していて、修繕工事を考えたことはあるだろうかと四人に思わせた。一応道の中央には、民族的な模様の長いじゅうたんが敷かれているが、それもまた汚れている。

 じゅうたんは階段にも敷かれていて、しかしそれは貼り付けるタイプのマットのようだ。貼り付けるタイプはまだ新しいようで、なんだかとても違和感を覚えた。階段を上るとギイギイときしむ音が響く。いざというときにつかまる手すりは、触れただけで折れそうで頼りない。

そんな階段を上がりながら、ロジーナは大きな独り言とも取れる発言をかました。


「なによ、あれ!宿主として最低じゃない!」


あえて聞こえるようにしているのだろうが、なにが理由であれ、心象悪いところに油を注ぐ必要はない。ただ彼女が我慢できなかっただけだ。ビルがそれをフォローする。


「避難するために時間がなかったのでしょう」

「でも、仮にもこっちはお客様よ?神様よ?」

「まあまあ、相手の都合も配慮しなければダメですよ」


 いさめられた彼女は、しおしおと落ち込む。落ち着いてみれば、ビルの言うことが正論で、ロジーナの発言は自己中心だったことに。気付く。それからいきなり彼女の顔が青ざめた。


「あ、あたし、すみません、ため口で・・・」

「平気ですよ」

「っていうか、紛らわしいよな」


 フォローのつもりなのか定かではないが、ビルの返事にイルがそう追加した。

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