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36.『管理責任』

〇〇狩りというのは、時間制限が優先。色んな制約あっても、管理しているとこが『管理責任』を問われる。管理責任は、基本的に親にある筈。立ち入り禁止区域でも入って行く方がおかしい。

 ○月〇日。

「日本やったら、『泣き寝入り』やろなあ。」と、新聞を広げて・・じゃなかった、スマホのニュース画面を見ながら、俺はぼやいた。

「どうしたん?」と、澄子が覗く。

「へえ。そんな規則、きついなあ。」

 スマホのニュースは、アメリカで子供に潮干狩りをさせていた親が、規則以上にハマグリを採ったことで罰金刑を食らったというもの。日本には、そんな規則はない。〇〇狩りというのは、時間制限が優先。色んな制約あっても、管理しているとこが『管理責任』を問われる。管理責任は、基本的に親にある筈。立ち入り禁止区域でも入って行く方がおかしい。

 最近は、我が儘言ウタもん勝ちやったもん勝ちや。マナーの悪い外国人が話題になるが、日本人でもマナーやエチケット守らない奴の方が多い。

 澄子にそのことを話すと、「基本的に性悪説」の世の中やな。あんた。この間聞いた話やけどナア、独居やったお婆さんを家族が施設に入れて、飼っていた犬や猫をほったらかしにしてたそうや。息子が。昔、お婆さんが淋しいやろと言って、プレゼントしてた犬や猫らしいけど、ろくに世話もできへんのにプレゼントされて困ってたらしい。そこへ持ってきて、家を出ることになった。で、ペットは置き去り。そんなん、エゴやん。息子は、後のこと何も考えへんかった。近所の人が見るに見かねて、『ナンチャラ動物基金』とかいうとこに相談して、預かる場所やないけど、個人的に代表が飼うことになったらしい。」

「そうか。息子も飼う余裕がないかも知れんが、里親捜したったらよかったのにナア。」

「そやなあ。」と、横から横ヤンこと横山が言った。花ヤンこと花菱も一緒だ。

「びっくりした。いつから聞いてたんですか。」「潮干狩り、から。」「呆れた。」

「人間の『置き去り』についての調査が来たわ、幸田さん。わしらのカンでは、犯罪に巻き込まれたんやなくて、認知症で施設から逃亡してしまった口やな。」

「ほな、人海戦術やな。澄子、行ってくるわ。」と、俺は、澄子に言った。

「行ってらっしゃい。」送り出す澄子の声に「俺は、置き去りにせんといてくれよ。」と、俺は心の中で呟いた。

 ―完―



このエピソードは、既に他のサイトで公開した作品ですが、よろしければ、お読み下さい。

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