プロローグ
新作投稿です!
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――ガヤガヤガヤ
ここはグラセリア王国の首都にある国立学校、レッドナイト学園。
この学校は国中のエリート達が集い、勉学に励んでいずれは誰しもが憧れを持つ『騎士』になるためのいわば養成学校である。
大陸でも1番の環境であるこの学校の入学試験の倍率はとんでもなく、今日はそんな熾烈極まりない入学試験を合格した者達の入学式の日なのだ。
(うわぁ…… みんな強そう…… それに、身なりもいいなぁ……)
その中にいる赤髪のショートカットで健康的な小麦色の肌をした1人の女子生徒、アカネは他にもいる沢山の生徒を見てものすごく緊張していた。
というのも、アカネはごく普通の市民生まれで、この学校には奨学金制度を使っての入学者だ。
しかし、周りの生徒達は皆んな貴族やそれに準ずる身分の者たちばかり。
というのも、騎士に必要なのは目指す分野…… 前線騎士だったら近接系のスキル、魔導騎士だったら魔法系のスキルといった感じで、生まれ持った時に授かるスキルが重要とされている。
そんなスキルは親から同系統のものが基本的に遺伝するということもあって、貴族は遥か昔から強いスキルを持つ者を養子に迎えたりして血を強めていき、今では優秀なスキルを持つ者は大半が貴族なのだ。
だがたまに、アカネのように市民にも優秀なスキルが発現する事はある。
そのため、アカネは家族の応援もあってこの学校を目指すことにしたのだ。
アカネにとっては完全に雲を掴むような話であり、周りに同じような境遇の人もおらずノウハウが全くなかったので、それはもう死に物狂いで勉強をし、スキルの扱いも独学ながら頑張って磨いた。
その結果、晴れて今回の入学者の中でも市民ながらにしてかなり上位の成績を残し、奨学金まで勝ち取ることができたのだ。
そんなアカネは、自分が入るクラスを確認するためにクラス番号が貼られている掲示板までやってきていた。
(ABCDEの中で私は…… Aクラスか)
生徒でごった返す掲示板前をなんとか突破し、自分のクラスを見つけたアカネは早速自分のクラスへ行こうとした。
しかし、今アカネがなんとか突破した掲示板の集まりの最後尾で、ピョンピョン飛び跳ねている少女の姿が目に入った。
その少女は150センチにも満たない低身長で、白銀色の腰まで届こうかという髪を携えて、手には日傘のようなものを持っていた。
「……うう、見えない」
(すごい可愛い子…… でも、あの子困ってる?)
「……もう面倒だから帰ろうかな。 リリにはお腹痛かったとでも言って……」
「あのー、ひょっとして困ってる?」
4人兄弟の長女で、昔から面倒見のいいアカネはその子のことをどうしても無視できなかった。
「……ん?」
「あ、急にごめんね? 私はアカネっていう入学者。 クラス、見たいんだよね?」
「……うん。 でも、見えないし、あの中入るのは無理……」
「良ければ入学生徒の番号教えてもらえる? 私が見てきてあげるよ!」
「……いいの?」
「うん! 私、力は自信あるから任せて!」
「……番号は160」
「分かった! 行ってくるね!」
アカネは持ち前のパワーを活かして再び人ごみを掻き分け、掲示板の前にやってきた。
少女から告げられた160という番号は、今回入学する生徒の中で1番後ろの番号なので、割とパッとどこにあるかは見つけられた。
「ふぅっ、お待たせ! 貴女はAクラスだったよ! 私と同じだね!」
「……ありがとう。 そして奇遇」
「だね! 良ければ一緒に行かない? 私、知り合い居なくて心細かったんだぁ」
「……ん、私も」
「あ、私の名前はアカネだよ!」
「……私はクローフィア。 知り合いにはクーって呼ばれてるから、アカネもそう呼んでいい」
「クーちゃん! じゃあ、改めてよろしくねー!」
こんな偶然の出会いによって、これからの学園生活がものすごく賑やかで充実したものになるとはまだ2人とも思いもしていなかった。
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