女神の集い 1
この世界は六人の女神と一人の神様が作り出したと言われている。
スキルを生み出した女神、ルールを作った女神、生き物を生み出した女神、草木に海を作った女神、命を生み出して与えた女神、死を司る女神の六人。それと、全知全能、この世界の全てを知り、その全てを支配する神。この六人の女神と神様が力を合わせて作り出した世界。その世界に俺達は生きている。
今日はその女神達六人が全員揃う日。
「皆久しぶりね」
「そうね。何年ぶりかしら?」
「百年ぶりくらいじゃない」
「もうそんなになるね。でもどうして今日招集がかかったのかしら?」
「そんなの私も知らないわよ」
話している二人の女神は、生き物を生み出した女神クリエスとルールを作った女神ルールー。クリエスは青色の長い髪に青色の目をしていて、六人の女神の中で一番背が高い。ルールーは紫色の髪に紫色の目を持っている。女神の中でもトップの知識力を持っているとされている。
「彼女が来れば分かるでしょ」
「そうですね」
二人が話していると、
「あら、クリエスにルールー、お久しぶりね」
草木に海を作り出した女神、ナチュラがやって来た。緑の髪に緑の目を持つ女神。この世界に存在する生物であれば好きな時に何処にでも呼び出すことが出来る。
「久しぶりナチュラ」
「お久しぶりですねナチュラ」
「まだあなた達だけなの?」
「ええ、約束の時間までもう少し時間が有りますから」
「そうね」
三人の女神たちはそれぞれ時間を確認している。
すると、
「おひさー!」
元気な声が部屋の中に響く。
「ライフ、久しぶり」
命を生み出し与えた女神ライフ。ブロンドの長い髪に金色の目を持つ女神。
「あの二人はまだ来てないの?」
「まだ見たいよ。でも一緒に来ることはないでしょ」
「そうね。仲悪いしね」
話されているのは、スキルを生み出した女神であるレーネと死を司る女神デリアの二人である。この二人は仲が悪く目を合わせれば喧嘩をしている。
「でもそろそろ時間だし来るでしょって、噂をすればね」
四人が視線を向ける方向からレーネがやって来た。
「皆久しぶり、今日は集まってくれてありがとうね」
レーネが皆に挨拶する。
「久しぶりですね。今日はどうして招集を掛けたのかしら?」
「そのことについては全員そろってから話すわ。後は、デリアだけね」
レーネが集まっているメンバーを見ながら言う。
「今回は私からの招集だったし素直に集まってくれないかもと思っていたけどやっぱりか」
少し声のトーンが落ち落ち込んでいるレーネ。普段ならデリアの顔を見なくて済んでよかったと言っているレーネも今回は少し違う様子。
「もう少ししたら来るでしょ」
女神たち五人はテーブルを囲む形で椅子に座る。
そんな時、
「あら、皆さん早いですね」
黒く長い髪をなびかせながら入ってきたデリア。皆を待たせていても一切悪いと思っていない様子。デリアは死を司る女神。自由に人の生死に干渉することが出来る能力を持っているが、神によりその能力の使用を封じられている。それは、デリアの性格のせいでもあるが、これはまた別の話。
「遅いですよデリアさん」
「あら、そうだったかしら」
デリアは開いている席に座る。
「では、これで女神が六人そろいましたね。それでは、今回の議題にして召集の理由について話させていただきます」
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