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冒険者パーティーを追放~「戻って来いと言っても知らないからな」と言ってパーティーを抜けた俺は、魔眼の力を使い最強冒険者を目指します~  作者: 夢見叶
第三章 ダンジョン調査依頼と新たな仲間

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五十二、九階層 2

「マイルさん! 何処へ行っていたんですか!?」


 俺の姿を見るや、アリスが俺の元へとやってくる。


「ああ、後ろから三体のモンスターが近づいてきていたから倒しに行っていただけだよ」


「そうだったのですか! 私全く気付きませんでした」


 ミラーさんが少し落ち込んでいるが、


「気にしなくていいよ。元々俺達のいた場所からは見えない位置にいたし」


 鑑定の魔眼がなければ見つけることが出来なかっただろう。


「ですが」


「三人は正面にいたモンスターを倒しただろう。それでいいじゃないか。それに、俺もそろそろ体を動かしとかないとなまって来るしな」


 俺はミラーさんを励まそうと声を掛ける。


「マイルさんがそうおっしゃられるなら」


 俯いていた顔を上げてくれた。


 そのことにほっとしていると、


「理由は分かりました。ですが一言くらい言ってから行ってください。じゃないと心配するじゃないですか」


 アリス少し顔を俯けながら言ってくる。一瞬だけアリスの悲しそうな顔が見えた。そんな顔をされてはと思い俺は、


「ごめんな。別に心配を掛けたいとかじゃなかったんだ。それよりも、俺も何かできないかと思ってただ動いただけなんだよ。だけどそのことでアリスに心配を掛けてしまったのならごめんな」


 俺は俯いているアリスの頭をポンポンと叩いてやった後、少し撫でる。


「じゃぁもう、私の傍から勝手にいなくならないでくださいね」


「分かったよ。もし一人で何処かに行くときはアリスに伝えてからにするよ」


「本当ですか?」


「約束だ」


 俺がその言葉を言った瞬間、アリスが顔を上げた。その顔は物凄くいい笑顔であった。


「そろそろ動きませんと、モンスター達が集まってきますよ」


「そうだな」


 ミラーさんの言う通り、こんな所に長居していても良いことなんてない。


 十階層の階段目指して歩き始める。


 それからモンスターと遭遇することなく歩いているが、十階層に繋がる階段がまだ見つからない。だが、俺の記憶が確かなら、もうすぐその階段があるはずなんだが。


 俺は辺りをキョロキョロと見渡す。すると、


「皆さん、前に何かの入り口があります!」


 クリスが指を挿した先を見て見ると、確かに入り口らしき物がある。


「何でしょうか? 他の階層では見たことがありませんね」


 アリスが顎に指を当てて頭を捻っている。後ろ姿しか見えないが、凄く可愛い。


「あれが十階層に繋がる階段のあるところだ」


 ミラーさんは当然知っているが、アリスもクリスも初めて見るためか少し驚いている。


「あれがですか?」


 クリスが見つけたのは壁に少し豪華な扉が付いている場所である。


「そうだよ。次の十階層はボスフロアだからね。少し豪華なつくりになっているんだ」


 二人は、「へ~」と言った顔をしている。一応は納得してくれているのだろう。


「とりあえず、下へ降りよう」


 俺達は扉を開けて階段を下りていく。扉は確かに豪華だったが、階段は他と何も変わらない。


「そう言えば、このダンジョンのボスってどんなモンスターなのですか?」


「ここのボスモンスターはゴブリンキングだ。Bランクの中でも下位のモンスターだがそれでも強い」


 そうは言っても、レベル差が有りすぎるがな。


「そうですね。それに、取り巻きにゴブリンライダーが五体います。その上、ボスを倒さないとゴブリンライダー達は復活します。これはどこのダンジョンでも一緒ですが、かなり厄介です」


 ミラーさんの言う通り、ダンジョンのボスモンスターとの戦いは、普段のモンスター達との戦いとは少し違う。取り巻きのモンスター達は、ボスを守るために動き、倒してもボスがいる限り復活してくる。かなり厄介な相手だ。


「そうだな。力押しだけで勝てるとは限らない。しっかりとミラーさんの指示を聞いて動かないと、やられる恐れもあるぞ」


「分かりました」


「頑張ります」


 アリスもクリスも気合は十分のようだ。


「今回は俺も戦闘に参加する。ミラーさん指揮をお願いしますね」


「いいのですか? フォレストガーディアンのパーティーリーダーはマイルさんなのですよ」


「いいんです。ミラーさんの方が俺よりもしっかり周りが見えています。それに、俺よりも経験が上です。ですので、よろしくお願いします」


「分かりました」


 ミラーさんは俺からのお願いを聞いてくれた。少し強引にはなったかもしれないが、これがこのパーティーの最善であると俺は考えている。



 そんな話をしている内に十階層へと到着した。ここは九階層までとは違い、周りが岩の壁で囲まれた洞窟のようになっている。ただ少し違うのは、天井がかなり高い。


 目の前には大きな扉がある。


「凄く大きな扉ですね。どうやって入るんですか?」


 当然の質問がアリスから出る。


「前に立つだけでいいんですよ」


 アリスの疑問に答えたのはミラーさんだった。


「前にですか?」


 アリスの疑問に対して俺は答えを示そうと扉の前に立つ。すると、大きな扉が自然と開き始める。


 ゴゴゴゴゴゴゴゴ!


 大きな音と共に開ききり、俺達は中へと入って行くのだった。

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