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冒険者パーティーを追放~「戻って来いと言っても知らないからな」と言ってパーティーを抜けた俺は、魔眼の力を使い最強冒険者を目指します~  作者: 夢見叶
第三章 ダンジョン調査依頼と新たな仲間

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追放サイド6

 あの忌まわしい日から既に二週間が過ぎた。少しでも気を抜けば何日経ったか忘れそうになる。


 スキルを持たない出来損ないの無能に負けたあの日、俺達は町の自警団に捕まり、クリセント王国が王都、クルリトにある監獄へと収容されている。なぜ俺がこんなところに入れられなければいけないのか。


「あいつのせいだ! あの無能が皆を騙し俺達を陥れた! 絶対に許さねー」


 俺は毎日のようにあいつの顔を思い浮かべていた。


「おい、運動の時間だ! 出てこい囚人番号二〇〇五番!」


 監獄の監視員に呼ばれる。この監獄では毎日一時間、運動の時間と労働の時間が設けられている。今は運動の時間。


「早く出ろ!」


「分かってるよ」


 俺は監視員の指示に従い牢獄の外に出る。隣の牢獄に入っているキリエにライラも同時に外へと出てくる。


「ケイルおはよう」


「おはよう」


 毎日、顔を合わせるとキリエとライラが挨拶をしてくる。俺はそれに、


「おはよう」


 低い声で答えておく。二人は平気そうな顔をしているが、俺はそんな二人を見て、どうしてそんな顔ができるんだとイライラしてくる。


 お前達はマイルの事を恨んでないのかと、あんな卑怯者に復讐をしたいと思っていないのかと。


 俺がそんなことを考えて立ち止まっていると、


「早く動け!」


 監視員に腕を引っ張られて連れていかれる。ここでは特殊な手錠でスキルが封じられている。その上、監視員として働いているのは元Aランク以上の冒険者。スキルを封じられている状態ではどうしようもない。


 スキルさえ使えれば余裕で勝てるのにと思う毎日。


「ねえケイル、どうするの?」


「何がだよ!」


「このまま、大人しくここにいるつもりなのかって言ってるのよ」


 キリエは辺りをキョロキョロとして、周りにいる監視員を気にしながら話している。


「んなわけあるか! どうにかしてここを抜け出すに決まっているだろう。だが今はまだその時じゃない」


 俺は、タイミングを待っていた。まだ捕まって二週間、一番警戒されているはずだ。そんなかで脱獄を試みても失敗に終わるだろう。だから、もう少し待って警戒が緩むのを待つ。


「分かったわ。ライラにもそう伝えておく。でも、ケイルの言うその時が来たら、私達に声を掛けなさい。置いて行ったら許さないからね」


 それだけ言って俺から離れていく。


 まさか、キリエ達がそんなことを考えていたとは思わなかった。流石俺の仲間だぜ。だがどうやって脱獄するか、それに関しては今の内に考えておかないといけない。そう思った時、


「力がいるかしら?」


 何処からか声が聞こえてきた。俺の周りにいる奴らは何事もなかったかのように走っている。つまりは俺だけに聞こえている声だと言うこと。


「お前は誰だ! 何故俺に話しかけてくる」


「ふふふ、人間は面白いことを聞くのね」


 人間は? こいつは何を言っている。


「私はね女神よ。お空の上からあなた達を見守っている存在かしらね」


「その女神様が、なんで俺なんかに話しかけてくる」


「私と利害が一致しているからよ」


「利害が一致しているだ~、何を言ってやがる!」


「だってそうでしょ? 君はマイルて言う人間を倒したいと思っているでしょ? 私もその人間が邪魔なのよ。だから、君に手を貸してあげようと思ったのよ」


 面白いじゃないか。マイルを倒す力が手に入る。これが悪魔の囁きでも俺は乗るな。


「いいぜ。その誘いに乗ってやるよ」


「そう。ならもう少しそこにいなさいね。あなたの言うタイミングが来たらそこから出してあげる」


 それだけ言って女神を名乗る声は来ていった。


「なんだか知らね~が、面白くなってきやがった。待ってろよマイル。お前は俺が倒してやるからな」

 最後までお読みいただきありがとうございます。


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― 新着の感想 ―
[気になる点] 雑魚で勘違い気質の追放側が強くなるパターンほど萎えるものはないんだけどね。。後悔しながら地獄に落ちていくパターンを期待してたから少し残念。。
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