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冒険者パーティーを追放~「戻って来いと言っても知らないからな」と言ってパーティーを抜けた俺は、魔眼の力を使い最強冒険者を目指します~  作者: 夢見叶
第一章 追放と出会い

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追放サイド3

 俺達は今、町の北にある草原へと来ていた。かなり広い草原で見通しがかなりいいために、モンスターを発見しやすく、こちらも見つかりやすい。討伐対象であるタイガーウルフは数日前にこの草原で発見された。草原の近くには街道が通っており、ここを通る行商人が襲われる可能性があるために今回依頼が領主様から出された。


 まあ、俺達にとっては雑魚モンスターだが、普通の人からしたら脅威だからな。


「ケイルよ、どうやってタイガーウルフを見つけるんだ」


 ルドラが俺に聞いてくる。


「どうやっても何も、適当に草原を歩いて探す以外に何があると言うんだ」


「は~、おいおい、この中には辺りの気配を探るスキルを持つ者はいないのか?」


「いるはずないだろう。モンスターなんて適当に歩いていたら見つかる物だからな」


 ルドラが何ともいえない顔をしている。


「ルドラ、偉そう」


「そうね。パーティーにはパーティーごとのやり方があるわ。ルドラもこのパーティーの一員になったのなら従ってもらわないとね」


 ライラとキリエがルドラに一言いう。今までだって、ある程度の所へと行けばモンスターなんて簡単に見つかった。ルドラの言うような戦闘の役にも立たないスキル何の意味があるんだか。そんなスキルを持っている奴なんて入れても足手纏いにしかならないだろう。


「そうだな。お前達の言う通りだ。パーティーにパーティーごとのやり方がある。そのパーティーに入ったなら、そのやり方に従わないとな」


「そうだぜ、やっとルドラも理解してくれたんだな」


 俺は少し嬉しく思った。


 それから暫く、草原の中を歩く。一時間、二時間と歩くがタイガーウルフの姿すらない。


「一体どうなっているんだ!」


 どうしてこんなに開けた場所で探しているのに見つからないのか? 俺は不思議に思っていた。いつもなら既に見つけて、倒しているはずだ。


「少し休まないケイル。さっきから歩きっぱなしよ」


「そうだな。少し休むか」


 近くにあった大きな石の所で休むことに。


「どうしてこうも見つからないんだ!」


「そうね。こんだけ開けた草原なのにタイガーウルフの影も形もないのよね~」


「うん。不思議」


 俺達三人が口々に言う。だが、本当にどうして見つからないのか俺はよく分からないと思っていると、


「もしかすると、あそこに森の浅いところに身を潜めているんじゃないか」


 ルドラが指さす方には小さな森がある。確かにこんな開けた場所に居たらすぐに見つかってします。


「そうだな。森の方へと行ってみるか」


 向かう場所も決まったために、俺達はまた再び歩き出した。


 森の目の前に来ると、微量ではあるが弱い魔力を感じる。


「ここで間違いようだな」


「ああ、肌でビンビンと感じるぜ」


「どうするの? 私が魔法を打ち込んでおびき出そうか?」


「そうだな。それで草原に出てきたところを叩こうか」


『了解』


 三人声を揃えて返事をする。


「ウォーターボール」


 キリエが水の弾を数発森へと打ち込む。その瞬間、


「グゥルルルルル~」


 二体のタイガーウルフが唸り声をあげ俺達に方を睨みながら出てくる。


 それに対して俺は剣を抜き構える。ルドラも大きな剣を構えて戦闘態勢に入る。


「ルドラ、右の一体を任せていいか? 俺は左をやるから」


「分かった」


「二人は支援を頼むぞ」


「ええ、分かっているわ。完璧な私の支援に驚きなさい」


「了解」


 役割を確認し終えると同時に俺とルドラが前に出てそれぞれのタイガーウルフに向かって行く。俺はさっき二人に支援を頼むと指示を出したが、正直必要ないだろう。昨日はたまたま希少種に出会っただけで、今回のタイガーウルフまでそんなことあるはずもない。つまり俺の攻撃一撃で倒せると言うことだ。


 俺は正面から向かってくるタイガーウルフに向かって上段より剣を振り下ろす。そしてこれで終わりだと思ったのだが、剣は弾かれてしまった。


「!!」


 俺は驚きを通り越して意味が分からなかった。前回一度だけタイガーウルフと戦った時は俺の一撃で倒した。あの時に比べれば俺だって力を付けた。そのはずなのにどうして倒せない。また希少種なのかと頭の中でそんな考えがよぎる。


「ケイル手を貸すわ」


 キリエが魔法を放つ。次に放ったのはファイアーボール、確実にダメージを与えに行くのだが、結果は軽く焦げ目をつけただけで、タイガーウルフは特に何も感じていない。

 

「なんで、私の魔法が通用しないの?」


 そのことにショックを受けているキリエ。正直どうして攻撃が通用しないのか分からない。


「おい! 何をしているんだ! さっさと倒せ!」


 ルドラが俺達に向かって叫ぶ。既にルドラの方は殆ど終盤になっている。ボロボロになっている。それに比べてこっちは、まだ何のダメージも与えられていない。なんでこうなった。


 もうわけが分からないと思い下を向いていると、目線の先にタイガーウルフの足がある。


「ケイル早く逃げて!」


 キリエが魔法で応戦しながら叫んでいる。顔を上げるとすぐそこにいるタイガーウルフは俺を睨みつけてきている。攻撃も効かない、魔法も効かない、こんな相手にどうやって勝てばいいんだ。


 今の状況に絶望しかかった時、


「邪魔だ! さっさと下がれ!」


 俺とタイガーウルフとの間にルドラが立ち、攻撃を受け止めている。


「なんだその口の聞き方! 俺はこのパーティーのリーダーだぞ!」


「ふざけるな! タイガーウルフ如きに手も足も出ないような奴に対して何をどう話せって言うんだ!」


 俺はルドラによって後方へと吹き飛ばされた。そこからはルドラがタイガーウルフを倒すのを見ているだけだった。

 最後までお読みいただきありがとうございます。


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