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僕の相棒はたくましい右腕 ~冒険者には恐れられがちな邪腕ですが~   作者: スープ愛好家
第一章 邪腕とバルクスク
4/12

冒険者登録の際に


 衛兵さんに言われたとおりに宿屋から歩くと、すぐにそれっぽい建物が見えた。


 “野鳥の巣”に劣らずすごくデカい。


 そのため入口も門ぐらいの大きさで、鎧を着てる人やマントを着てる人が多く行き来している。


 若いし田舎者の僕は大分場違いなんだろうなあ…。


 少し不安になりながらもそのデカい入口をくぐって中に入った。


 内装は少しだけゴージャスなログハウスみたいな感じ。


 心が落ち着くような見た目なんだけど、いかんせん人が多いから騒がしい。


 アタカ村はのどかで静かだったからなあ。


 僕もレフも騒がしいのは慣れてないや。


 ロビーも広い。控え席も充実してる。受付もたくさんある。


 いいところだなあ。


 いやいやいや、まだ登録もしてなかったわ。


 なんか浸ってたわ。


 我に返った僕は、端の方の「新規登録受付」と書かれた受付に向かった。


 ------------


 「いらっしゃいませ。新規登録ですか?」


 真面目そうな眼鏡の女性が出てきた。


 「はい、そうです」


 「では、こちらの用紙にできる限りご記入をお願いします。すべて書いていただく必要はありませんが、名前とクラスは必須です。ステータスに関しては鑑定水晶を用いるので大丈夫です」


 隠すこともないから全部書いておくか。


 「あ、そういえば従魔の情報って書いたほうがいいです?」


 「え、はい。書いたほうがいいですが…。あなたは長剣使い(ロングソードマン)ではないのですか?」


 受付係の女性は僕の背負った長剣を見て言った。


 三年前、冒険者を志したとき、村に訪れた行商人から自分で選んで買ったものだ。


 その時から、素振りしたり狩りに使ったりして、肌身離さず持っている。


 「そうなんですけど…昔弱ってたのを拾って従魔登録したんですよ。一応【テイム】は習得してるんで」


 昔拾った後、父さんや村長たちから、レフの暴走防止のために従魔登録だけはしておけと言われたので、村にたまたま滞在していた従魔術師(テイマー)の冒険者に教わったのだ。


 レフはもとから大人しくて優しかったから暴走するようには見えなかったけど。


 まあ形式上のつながりも必要だからな。


 「そうですか…あ、用紙お預かりします。では、こちらの水晶の上に手を置いてください」


 かなり大きい、青白く光る水晶が出てきた。


 これがさっき言っていた鑑定水晶なんだな。


 僕は女性に言われたとおりに手を置いた。


 その後水晶が一瞬強く光り、僕のステータスらしきものが写し出された。


 そして僕の目の前に青白いボードが出現した。


 「はい、大丈夫です。では今からギルドカードを作成いたします。少しお待ちして…っ!?」


 写し出されたものを見て女性がすごく驚いている。


 え?何々?いけないこと書いてる?


 自分のことが心配になってボードを読んでみた。


 するとこんなことが書いてあった。



 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


  名 前:ハルク

  年 齢:12

  種 族:人間(ヒューマン)

  状 態:健康

  称 号:Eランク冒険者 狩りの達人

  クラス:長剣使い(ロングソードマン)

  個 技:『長剣の心得』(B)

  レベル:15[35/1500]

  体 力:645/645

  魔 力:425/425

  攻 撃:58

  防 御:24

  俊 敏:30

  知 性:32

  器 量:54

  スキル:体術Ⅱ・長剣術Ⅱ

      火魔法Ⅱ・水魔法Ⅲ・木魔法Ⅰ・テイムⅠ

      体力増強Ⅲ・悪走Ⅲ・隠密Ⅱ・気配察知Ⅱ

      狩猟Ⅳ・採集Ⅳ・罠設置Ⅲ

      受け流しⅡ・パリィⅡ

      生物知識・選定眼

  必殺技:ロングスラッシュ

  従 魔: レフガンディ…暴虐腕(タイラントアーム) Lv30

  

 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



 レフって暴虐腕(タイラントアーム)って言う魔物なんだ。


 邪腕(イビルアーム)じゃないんだ。知らなかった。


邪腕…Bランクのアンデッド。強力な腕で相手を攻撃する。一体で小さな村を全壊させることができる。Aランク冒険者パーティーでなんとか討伐できるレベル。

暴虐腕…Aランクのアンデッド。圧倒的な剛腕で相手をねじ伏せる。一体で小さな町を全壊させることができる。討伐のために王国軍が駆り出されるレベル。

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