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殺し屋と白猫  作者: 凍霜
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   第3話

朝日が昇って、明るくなって、気持ちも新しくなる。


ビュリの町に近づくほど、市場の声かは分からないが、賑やかさ、が伝わる。



町に入る門をくぐる。第一印象は、門から一直線に市場が並んでいることだった。


市場のなかに、何故か朝飯屋がある。このようのものは、見たことがない。


お腹がなったので、とりあえず入ってみた。



「どんだけ賑やかやねん」



――微妙に関西弁が混じってのは別とし、なんなんですかこの賑やかさ。


暑さむんむんです。朝なのに昼並みに暖かいですよ?



「よぅ、そこの若い子、食べていかないかい?」



後ろから声をかけられた。


後ろを振り向けば、チュウネンのオジサン。ニコニコ笑っている。何か気味悪いです。



「はい? なんですか? なんか美味しい物でもありますか?」



「ええ、勿論! 何より、モーニングセットは大変人気で……って」



飛び出るほど大きくおじさんは目を開いた。



「はい? 目、取り出して欲しいですか? ええ、いいですよ。……あるぇ? 違いました?」



朝っぱらからラーメン食べてた人も、イチオシらしいモーニングセット食べていた人も、朝飯屋で働いていた人も、『私』の存在に驚いた。



「ア……アンタ、まさか、『死刑執行人、ショナ』?」


「あ、分かったぁ? まぁ、そうだよね。普通は気づかないとおかしいよね〜」


「まさか、アンタ俺達を殺しに……何も悪いことはしてません! だから命だけは……」



ああ、そういうことですか。ってか、目玉取ってほしい、じゃないんですね。



「勘違いか……ただ、ご飯食べに来ただけ。……でもここに、指名手配がいたら話は別だよ?」



おじさんは、ほっと胸を撫で下ろし、「そこらに座って」といい厨房へ向かった。


お言葉に甘え、適当に座る。


運ばれてきたのは、パン2枚に、目玉焼きに、サラダにコンソメスープ。栄養士でもいる? という疑問を抱いた。



すべてを食べ終えると、500円払う。周りの人がじろじろ見ているが、気にしないのが1番……かな。



噂、って、すぐ伝わる。


私――死刑執行人ショナ――がビュリの町にいるという噂は、町全体に広がる。


静かにいる、だなんてことは無理そう。



とりあえず、あそこに向かい私は歩いた。

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