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(未完放棄作品)  作者: 小林一二三
第1章:禁書庫へ
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第4話:ファーストオーダー

 5月(篝火の月)2日。騎士に囚われた我修院除く一行は、騎士の主から恩赦状を受けた。


「そうだ、任務だ。時間は待ってくれんぞ」


 漆黒の外套は鎧を隠しているのか、プレートが軋り、禁書庫にその音が響いた。


「俺らみたいな一般人に何ができると? それに、ただの一般人じゃない、流入者だ」 


 胸の内で去来する思いを拭い、虚し気な顔で硲は答えた。何が引っ掛かったのだろうか?


「だからこそだと主は仰った。それこそ、貴様らはただの流入者ではないだろう?」

「そうじゃな」


 騎士の言葉に我修院が相槌をうつ。この野郎、後で殴らないと気が済まない! 硲はゆっくりと拳を握った。


 我修院は何かを隠している。だが、今はこの騎士の束縛に従うのが賢明だろう。


「そろそろ、我々の腹積もりを……いいかね?」


 騎士の並々ならぬ威厳に圧された一行は、未だに座ったままだ。


「いや、先に報酬の話をしたほうがいいんじゃなかろうか?」


 騎士が一行を釘付けにしながらも、一歩踏み出したその時、我修院が二歩先に踏み出た。


「何が貰えるんだ? 金か?」

「いやない。それは追加報酬に期待するんだな」


 柴島が欲望を吐露すると、騎士は直ちに否定した。騎士の言う()()の報酬にはないらしい。 


「端的に言おう。1つ、王族へのコネクション。2つ、能力(ちから)、3つ、貴様らが欲する流入者のあらゆる情報、最後に、名誉だ。他に質問がなければ、内容を伝えて私は消える」


 数を数えるたびに指を折り、ややテンポの速い口調で、報酬を伝えた。


「質問」

「しっ! 私にも任務があるのだ。しかして、これが任務内容だ」


 硲が不機嫌そうに、顔を(しか)めながら手を挙げると、騎士はその腕を払い、人差し指を立てて、口にあてた。


「あら……」


 騎士の眼差しに束縛された一行の下へ、封書が落ちた。時代にそぐわない、古めかしい茶の封書で、驚くべきことに、封蝋が押してある! 一行は焦りつつも、目を輝かせた。


「その封蝋でワシらの主はどなたか、もうわかったな?」


 サーフル公国の国章……、それは間違いなく、公室関係者か、公王である()()()()()()()()()()()からのオーダーだろう。


「……拙者らのような連中に勅令と?」

「お笑いかよ」

「これからわかる」 


 大きい疑問を持つ忍足と硲の肩を、我修院は意味ありげに叩いた。


「内容はどんなだ?」

「え、ええ」


 任務よりは報酬とトラブルを好む柴島にとっては、疑問などない。その柴島に促されたジェネカは、封を破って中身を取り出した。


「……まぁ!」

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