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人外の彼女は人見知りが激しい  作者: 黒石暁斗
3/3

Stage1-3 悲しみのドラゴン


 少女は語りだす。

 「わ、私はミア。『エルフの谷』の一族の末裔です。...早い話がエルフです。私はその谷でドラゴンに関する研究を行っていました。そして、数か月前、自由にドラゴンになれる方法を見つけました。そ、それで、私はその方法を広めました。...瞬く間に村にはドラゴンが溢れかえって、滅亡寸前までに至ったのです...。

 力を得ると、少しでも邪な感情を持っているものは暴走してしまいます...」

「...それで、なんで俺のもとに?」

「私たちの村には伝説があります。六千年に一度、龍殺し―黒の勇者が現れ、村に異形の者が現れた際に制裁を加える、と」

「ふーん...で?」

「そ、それが悠翔というわけです...」

 は?

「は?」

ビックリして二回も同じこと言っちまった。なんだそりゃ。

「あ、あの、本当です。古い書物を辿ると、悠翔、あなたにたどり着いたのです」 

 証拠は?と言いたいところだけど、もうほとんど証拠は出そろってるしなあ...。

「それで...俺にどうしてほしいの?」

「...私と........ってください」

 ...。デジャヴ。

「はい?」

「......私と付き合って下さい!」

 なんでやねん!

「なんで...そうなるんですか...」

「黒の勇者は必ず村の女性と...その......ま、交わると決まっていまして...」

「はい?」

「そ、その...この世界では...だ、男女間における愛の行為といいますか...」

 え、えぇ...。

 改めてミアの顔を見つめてみる。...かわいいんだよな、うん。翼と同じくらいか、ひょっとしたらそれ以上だ。

 そ、それに...結構胸も大きいといいますか......いかんいかん、今そんな邪なことは考えるべきじゃない。

 でも見た目からすると俺とそんなに年齢は変わらない...のかな。


 「でも...まずは強くなってもらわないと...」

そう言ってミアはなぜか服を脱ぎだした。

「え、何故に脱ぐ!?」

「男としても...強くなってほしいというか...」


 ガラッ。

 あ、姉が帰ってきた...。



   ※



 険悪な雰囲気。

「何故...悠翔に言い寄っていた...?」

「あ、いや姉ちゃん、この人は」

「いわゆるセ〇レ関係です」

ミアさん何言ってんのおおお?

「なっ...!お前らな...せめてそういうのは二人きりの時に密室でだな...!」

「姉ちゃん、違うよ...!」




   ※



 なんか誤解は解けた。あの後ミアが事実をそのまま伝えてドラゴンに変化してみせると、姉は「あ、そうなのか」と何故か納得したみたい。

 えぇ...?なんか...ミアに変なことでもされたのかな...?


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