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爆縮と体温の機知(2)

神様のアメニティー

空に浮かぶ雲の下

手を繋いで笑った

父が居て

母が居て

これ以上の物は無いと

子供心に思った

本当に

これ以上は無いのだと

思わなかった


難破した船は

地獄に沈み

人間を殺しても

人間に殺された

夕方の部屋に

静けさだけを溜めて

開け放ったって

出て行きやしない

固定化した空気

違うよ

あれはゼリーさ


コーヒー

一杯に

汗を流して

現実逃避する15分に

命を賭ける

一思いに殺してくれと

神様に祈った所で

違う命が奪われて行く

それで

神様も間違えるんだって

思ったんだ

神様は悪魔だって

思ったんだ


暖簾が揺れて

扉が開いた所を見た

裕福そうな人

ポリ袋に入った

最安値の弁当

この差を要らないと言ったら

更に笑われそうな気がした

追い付くと思えなきゃ

命として

生まれた価値が無い


四畳半の部屋に

ユニットバス

マシな部屋だ

LEDライトが照らして

弁当をレンジに入れる

お湯を沸かして

インスタント味噌汁

器 湯気 箸

割り箸を拒否した

相手に経費がかかるから

隅っこで真面目に生きるには

小さなことが

出来ないといけないから


小さな弁当

一つに

汗を流して

現実逃避する30分に

命を賭ける

バラエティ番組

ネット散策に

違う時間が奪われて行く

それで

神様は分かっているんだって

思ったんだ

神様は歯車が欲しいのだと

思ったんだ


テレビからの

優しい歌に涙を流して

新商品に一喜一憂

ネットのバズり情報を

チェックしては

面白い 面白い 面白い

次の流行を探して

明日の仕事を忘れて

思い出したかのように

仕事に行く

幸せを探していながら

それは幸せだとは言わない

言えないだけかもな

小さな人間だって

バレてしまうから


ニュース

一つに

意思をを流して

現実逃避する5分に

命を賭ける

一思いに消えてくれと

神様に祈った所で

違う意識が奪われて行く

それで

神様は単純なんだって

思ったんだ

神様は僕等で

面白さを探しているって

思ったんだ

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