会議
一方、隣町の撥須市にある垣村狩猟団体では、あの熊についての会議が始まっていた。
平「ごっほん。では会議を始める。先ずは、あの熊をどのように捕獲するのがね加間さん。」
加「いや、平団長。捕獲の話より先に、あの熊について摩訶不思議な事があります。」
平「なんだね新人の加間さん。」と問いかける。
加「そ、それが…聞き間違いだと思いますが、どうやら相手は北海道しかいない筈の羆らしいのですが…」
平「待て、羆だと!?君、何か聞き間違えたのかい?」と加間さんに少し疑った。
加「私たちも最初耳を疑いました。しかし、目撃者によれば胸元にあるはずの白く三日月型の模様が無く、妙に茶色い体をしていたので、確かに羆だと仰っているんです。」
葉「その上、結構大型の熊なので、3人だけではうまく仕留めれないと思い、在日外国人の助っ人をお呼びしました。」
平「ふむ、それで葉柑さん。その在日外国人というのはどんな人なのがね。」と問いかけた。
葉「彼は凄腕の猟師で、人呼んで『サイレント』と呼ばれている方です。」
加「ほうほう…それで、名前は何というのがね?」と興味津々に問いかけた。
葉「少し長いですが、本名が『Steven=ian=lucas=edger=nicholas.Tunstall』というらしいです。SILENTという名はそれぞれの名前のイニシャルを取ったものをそのまま読んだものです。」
加「…んで、そのサイレントっという方はいつ来るんだい?」
平「もう既に現場で待っているといっていました、サイレントが。」
加「そうですが…では今から私たちも準備をして現場に行く形になるんですが?」
葉「あたりめぇだ。さっさとオート5を持って出発をすんぞ!いいな?」
平「葉柑っ!彼は若手の新人だ、言葉を慎むんだな。」
葉「すみません…」
平「まぁいい、とりあえずだ加間。オート5に銃弾詰めて現場に行くぞ。覚悟はいいかい?」
加「はい。」
加間さんは壁に掛かった猟銃を手に持って、銃弾をベルトポーチに目一杯と詰め、そこから一握りと掴み、猟銃に入れようとした。
平「いいか、一度に詰め込んでいいのは3発までだ。分かったか?」と注意深く言った。
二人はきちんと返事をして、言われた通りオート5に銃弾3発を入れた。
その後、3人はバンに乗り込み、現場へと向かった。




