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奇術師の涙  作者: 片霧 孤帖
6/7

魔女さん印のお薬~味と効果は保証します~

「ちっ。追い付いてきたかぁー」

「マジ何なの…お前…はあ…スタミナ値の計算結果…ぜってー意味わからんほど高い…だろ…はあ…」


明らかにボスです!て言う感じの王冠をつけたでかくて丸いフォルムに不釣り合いのいかつい顔のウサギを視界に収められる場所で、玉藻が張ってくれた結界ボスで安全を確保し、戦前の休憩中なう。


いや~移動中にも大量のウサギ撥ねてきたから討伐数すごいことになってそう。

玉藻は息も絶え絶えだけど。



「ふむ。…スタミナってどうやって計算するので?」

「HP×レベル÷100…はあ…はあ」

「正確に計算するのめんどいからーだいたいでいいかー。…んと、60ぐらいだね」

「この姉ふざけてる…。俺24だぞ…」

「なるほど、スタミナ切れたのに走り続けたからHPまで持ってかれたのねー。はい、ポーション」


やっと息整ってきたな

暇すぎてその辺の薬草でオリジナルポーション作っちゃたじゃないか。


「…ねぇ。ナニコレ?」

「HPポーション」

「いやいや!?HPポーションって普通黄緑色だよねっ!?何で黒と緑のマーブル模様になってるの!?」

「完全に混ぜると効能が下がるから?」

「聞いてることはそういうことじゃねー!!見た目モロ毒物じゃねーかっ!」

「まあまあ。いっき!いっき!」

「HPポーション切れてるから飲むけどもっ!!」


何でか私の作るポーションって見た目が毒々しいのよね~。アイテムの説明的には普通なんだけど。


【魔女のマーブルHPポーション】

HP+30%~50%

・消費期限 7分/10分

『魔女が作ったポーション。不安定な状態なのに何故か存在できている。状態が安定すると効果が極端に低くなる。消費期限が切れると【腐敗液】になる。味ははちみつ多めの青汁味。』


「…。意外と味は悪くない…。そして一本で驚異の回復値…。HPバーの半分はいったぞ」

「新鮮だからな!!」

「ポーションに鮮度関係あるの初耳なんだけど…」

「煎じ薬は消費期限があるものだろう?」

「普通ポーションにはないから」

「私のにはあるから」

「何故に?」

「さぁ?」


謎現象だわ。

ちなみに弟が飲んだのは衝撃NG(完全に混ぜきると効果が半減する)なので、戦闘中は使えないんだけど。


「これが今あるだけのポーションね。こっちが振っても大丈夫なHPポーションで、消費期限が3時間のタイプ。で、こっちが消費期限2時間のMPポーション。味は保証するよっ!」


この辺にMPポーションの素材の魔薬草があってよかったよホント


【魔女のHPポーション】

 HP+30%

・消費期限 2時間57分/3時間

『魔女がつくった青色のポーションになる予定だったもの。状態は安定している。なぜ青色ではなく青黒いのかは謎。消費期限が切れると【腐敗液】になる。見た目によらずバナナ味。』


【魔女のMPポーション】

MP+30%

・消費期限 1時間57分/2時間

『魔女がつくったMPポーション。消費期限が切れると発火しやすいガスに変わる。見た目は血液だがリンゴ味。』


「…。青黒いのがHPで、赤黒いのがMPね…。色どうにかならなかったの…?」

「黒っぽい紫ならつくれるよ?どうする?クソマズになるけど。」

「これでいいです…。毒薬にしか見えねぇ…。」

「毒薬もあるけど?」


マヒマヒ草しか手持ちがなかったから麻痺毒しかできなかったけど


【魔女の麻痺毒薬】

 状態異常〈麻痺〉ランク4

『魔女が作った麻痺毒薬。ランク4は人であれば心臓麻痺を起こすレベル。』


「綺麗なレモンイエロー…。普通逆だろ!!美味しそうだし!!」

「美味しそうじゃなかったらターゲットが飲んでくれないじゃん。」

「え…これ暗殺用…?」

「魔物に効果があれば異邦人プレイヤーにも効くから。βの時と効果が変わってないか実験、実験。」

「うわぁ。」

「飲む!?飲んでくれる!?」

「絶対飲まないからな!!」

「ちぇ~」


おふざけはここまでにして真面目に作戦会議。


「ふう。じゃあ俺が指令出すから従えよ?」

「ういうい。まず私は何すればいい?」

「相手の攻撃パターンがわからないから、まずはダメージ少なめの技を当てたらとにかく逃げろ。で、大体の技と癖が把握できたらまた指示出す。」

「ヒットアンドアウェイねー。おけおけ。」


ダメージが少ないって言うと、普通攻撃くらいしかないのだけれど。

大鎌だから一撃が重いのよねー。


「確認なんだけど、このゲームはHPバーは表示されるけど数値はわからないんだよね?」

「うむ。バーの色は水色から黄色、死にかけると赤色になって、プレイヤーは死ぬと一分間灰色表示になった後光の粒子になるよー。」

「ねーちゃんと俺はパーティー組んでるからお互いのHP・MPバーは見えるようになってるから、後衛の俺がHPの管理はする。」

「ヘイトが玉藻に行かないように私がヘイトコントロールをすると。」


回避盾ですな。

この重さの大鎌振りながら回避盾とかバンパイアぐらいしかできないだろう…

アリスはなにを思って私にこれを持たせたのか…


「デバフとか戦闘エリアから逃げないようにする結界は張っとく。」


このゲーム普通にモンスター逃げるからな…


「あ、忘れてた。糸のストックが切れたから玉藻、裁縫箱。」

「もう切れたの!?いくら裁縫師の糸箱から最低レベルの糸が無限に出るからって使いすぎだろう…。」


裁縫師の糸が糸使いの武器として使えたのはラッキーだったわ


「結界なしで大量のウサギさばいてたんだからしょうがない。」

「どのくらいいる?」

「25×8メーター」

「200って言えよ…。はい。薄く伸びる金属探して自分で糸的なの作ればいいのに…。」

「残念ながら錬金術では作れないんだな~。糸と糸は合成できるんだけど。だれか良い細工師いないかなー。」


そんな糸ができたら玉藻も裁縫師としてほっとかないと思うし、玉藻のところに入荷するのを待つかなー


「その辺は王都に帰ってから王都のマップ埋めるのと並行して探そう。たぶん風の国じゃなくて土の国だと思うけど。」


糸使いの私の良い武器ストックになっておるな玉藻

よきかな、よきかな。


「話がズレたけど、そんな感じで初めてのボス戦頑張りますか。」

「せんとうだよ~。キヒヒ。血の匂いはボスしかしなイヨー。」

「フム。増援はなしってことか。それは良いこと聞いた。ふふ。」


さあ、作戦会議も終わったし




森兎王フォレストラビットキング、遊ビマショウ?




『独占インタビュー』

孤帖「何でザクロに大鎌を持たせようと思ったのですか?」

アリス「見た目的に~似合いそうだったからですの~」

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