与えられた機能
今回気持ち短めです(汗
謎の仮面が去り俺と灼は取り敢えず
支給された端末の機能を色々といじって調べてみることにした。
しばらく見ていると灼が
「ねぇ凛夜この端末色々出来るみたいだね」
「あぁメール(チャット)やメモ機能にあとヘルプも付いてるし、何か知らんけどアプリも少し追加で入れられるっぽいな。」
「あ、凛夜このチャット機能相手とお互いに名前を登録するだけで開通するみたいだよ」
「おぉ、まじか」
「うん、だから登録し合お?」
「分かった」
うおぉぉぉぉぉぉぉ!!!
え!これマジか!
顔こそ冷静を装ってこそいるが、
これまで、人と関わらなくなってから友達と言える友達がほぼいなかった為、今まで携帯電話などと言うものはアプリケーションを使用する意外の用途で殆ど使ったことがなく
友達との登録し合いっこなど始めてだったのだ。
「凛、夜っと」
「灼香、っと」
ピロリロリーン!
【灼香:さんが登録されました】
画面にそう表示されたのを見た俺は何か分からないけど感動した。
普段ならこんなに相手とスムーズに会話が成り立つ事もないし相手との間に決して超えられない壁を敷く俺だが、今は灼とスムーズに会話が出来ている
こんな分けのわからない電脳空間とやらに転送されたという衝撃的な出来事が自分の心の間隔を麻痺させているのかもしれない。
ちょっと柄にもなくウキウキしちゃって早速
《よろしく》
などと送ってしまう始末
そこに律儀に
《こちらこそよろしくね!》
と返してくれる灼はとても優しいんだなぁとか思ったりしているとその灼が、
「このルームってアイコンなんなんだろうね」
と画面に表示されている1つのアイコンに疑問を呈している
「ヘルプに書いてあるかもな
えーっと、ルーム、ルーム、あっ、
あったぞルームについての説明
えーっと、なになに
『みんなには1人一部屋生活用の電脳空間を用意させてもらっている
ルームのアイコンをタップすると自分の部屋に行ける
逆に部屋から出たい時にはルームのアイコンをトリプルタップしてもらう
ダブルタップだと間違えてやってしまった、という可能性も出てくるからね』
タップに関する配慮とかいらないし、、、
まぁ、でもここの寒そうな床で寝なくて良いのは助かるな
説明を読んでいると通知が来た、しかし灼からではないようだ。
誰かと思い開いてみると
『試練まであと10時間だよ
そろそろ寝た方がいいかもよ?
ま、寝坊というのも愉快な話だけどね』
この文体からして恐らく謎の仮面からだろう、なんか保護者みたいで腹立つな
ふと隣で「ほわぁ」と灼が欠伸をした。
「じゃあそろそろ寝よっか」
「あぁそうだな、じゃあまた明日」
「うんまた明日」
そう言って俺たちは何となく目を瞑りルームのアイコンをタップした
この世界に転送された時とは違って
目を閉じ、開けたその数秒間で、目の前の光景は豹変した。
「おおぅ、」
そこにはホテルの一室の様な空間があった、この部屋も探索したかったが
疲れが溜まっているのか眠けに襲われ
そのまま俺は部屋のベッドに横たわり眠りに就いたのだった。
次回から多分試練始まります!