2/3
邂逅
それはまるで、花のような存在だった。
木の根に寄り添うように咲く小さな花。
鮮やかなエメラルドの髪に、背には仄かにグラデーションして色付く蝶の羽が生えている。
絵本で見たような妖精だった。
少女はそっと近づき、その身体を掬い上げた。
少女の両の手に収まってしまう小さな身体は暖かく、小さく呼吸しているのがわかって、少女はなぜか酷く安心した。
少女はこの妖精が目覚めることを待つことにした。妖精が横たわっていた木の根に座り込み、妖精を見つめていた。
どれほどの時間が経っただろうか。
妖精の身体が僅かに動いた。少女はじっと妖精を見つめたまま、その時を待った。
そして、妖精がその瞳に少女を写した。
少女は自然に浮かんだ笑顔のまま、おはよう、と言った。
書けるうちに書いてみましたが、改行の仕方があっているかなど結構わからないことが多いですね...。