イントロ キャラクターの方向性を決めるのもダイス
うーん、まぁ、怒られたら、その時、考えよう。
GM:
「さぁ始めますよ、超実験『ローリング・ダイス』」
ジルフィール:
「いやよくわかんねーし…」
シャナステア:
「いきなりすぐる」
GM:
「いやね…うん、ちょっと久しぶりにTRPGしたくて
オンラインTRPGの集まりに登録したんね…
で、なかなか、入ってたコミュでセッション(卓)が
立たなかったんだけど、どーも1月6日に
セッションやるでー!って人が現れて
SW2.0でセッションするっぽい感じなんね…
人が集まらないと流れるんだけど…」
ジルフィール:
「はぁ…」
GM:
「で、それにプレイヤー参加を挙手してるんで
プレイヤー人数が揃うと、それで開始なんだけど…
なんで、早々に、
SW2.0のルールに慣れないといかんでの。
で、リプレイ集を急いで読んだり、
キャラメイキングの仕方を覚えたりで、
せっせこしてるんだけど…
一番てっとり早いんは、自分で作る事なんよね。
キャラを。
で、1人TRPGでも、キャラメイクでしないとね!
的な必要があるんだけどさ。
それを考えると、ちょっと色々、思う所があってね。
ようやく、あの”異世界転生””チート””ハーレム”とか
よーわからんタグで書いてた、実験作の微妙なんが終わって
色々、開放感あるんだけど…
なんかさ、もう”チート”とかね、だるいんよ…
昔からTRPGとかしてたらね…
『チートなんかせんで、普通に修行しろやww』ってさww
だから普通のファンタジーやりたくてサー
で、途中で、
SW1.0とかでルール使って遊んだじゃない?
遊びの、1人TRPG。
それの『ダイスに展開任せたら、どエライ事になるwww』
てのが、ちょっとツボでさwww
だから、もう逆に、
セッション作って、ダイスに任せて
GMがストーリーで作ってた話が、
ダイスのせいで台無しになる
『作者すら結果が予想できない』
サイコロ任せのストーリーって
大実験作をやってみたくてさwww」
ジルフィール:
「あんた、相変わらず、『アレ』やなww」
GM:
「いや、アレだから、
『アレの様な何か』でしてww」
ジルフィール:
「で、どうしろと?」
GM:
「だから、キャラメイクをするという時点から
ダイスに台無しにされる所から
やってみようじゃないって」
ジルフィール:
「なんやねんそれはwww」
GM:
「例えばね、ストーリを作者が完全掌握するんなら
キャラクター設定ですら、どうにもできるんよ…」
ジルフィール:
「まぁ、そうな…」
GM:
「だから、もし話を始めるにしても
世界設定とか、SW2.0の基本世界設定使うか
独自世界を作って、
ルール流用するかも決めてないけど
ストーリーの基本ベースで
『冒険の世界を夢見た少年ジルフィールは、
15歳になって、冒険者として村を飛び出した。
しかし、それを心配した幼馴染みの少女シャナステアは
子供の頃から好きなジルフィールが心配で
一緒についていく事にした!』
みたいな、
他には特に何も考えてない基本フレームを用意するんよ」
シャナステア:
「だから私が居るのね…」
GM:
「まぁジルフィール1人で冒険出してもいいんだけどさ。
SW1.0の例題キャラの『ダッカ-ド』さんみたいに
アレクラスト大陸を基本1人で歩こうとか
無謀な事を考えると、毎回、ルールの例によって
死にかけたり、残念な事になったりするんで、
ソロ歩きって、普通にないんよね…
なんで、1人くらいは、サポートいるなぁって」
ジルフィール:
「ロード○島戦記のパー○とエ○の
初期2マンセルの思考か。
まぁ、戦士(騎士)と僧侶の2人組なら
最低限のパーティ編成だよな…」
GM:
「そそ、救済措置的な、2コンビ。
で、ヒロイン枠居ないと寂しいから、
じゃぁ女の子にするかって」
ジルフィール:
「ええ加減やなwww つまり、最初っから
○ーンとディード○ットの
コンビで出発する感じかいなww」
GM:
「まぁそんな所。」
ジルフィール:
「で、何が問題なん?」
GM:
「いやね、このストーリーの凄さはね、
ダイスで、GMがこうしたいってのが
ねじ曲げられる事なんね。
例えば、絵的には、
ジルフィールがファイターで
シャナステアが
フェンサー&フェアリーテイマーとかいう職業で
物語始めれたら、絵的には綺麗なんよ」
ジルフィール:
「ふむ…」
GM:
「所がソードワールドには
昔っから『生まれ表』という
悪魔のダイス運命決定装置があってね…
これを使うと、
『生い立ちとしての基礎技能』が
決まっちゃうんよね…」
ジルフィール:
「つまり、ファイターとフェアリーテイマーに
なるかどうかすら、不確定とwww」
GM:
「そうそうww
最初の予定すら、ダイス振ると壊れるんww
SW2.0も1.0よろしく、
『生まれ表』があるんで
それで、全部の予定が
『初っ端』から崩壊するんねww
ダイスまかせwww
すごいww
物語作りとして、ありえないww」
ジルフィール:
「そんなん、喜ぶなやww」
GM:
「いや、これが、困った事にだね、
キャラシートで、
今の段階で最低限、書けるのがこうなんだけど…」
GM:
「この『技』『体』『心』って
SW1.0ではサイコロで振ってた所がね…
2.0では『生まれ表』で
決まるって変わったんよww」
ジルフィール:
「マジで!?www
これ、一番最初に『生まれ表』なん!?ww」
GM:
「マジでww 基本的に、ルールの構造は、
1.0から、あんまり変わってないんだけど
2.0の独自の変化と強化ってのがあってね…
その違いを1月6日までに
早急に理解しないとあかんので
ちょっと、突貫でキャラクターメイキングを」
ジルフィール:
「酷いな、いろんなモンがww」
GM:
「ひでぇよwww
最初の、ファイターとフェアリーテイマーのコンビ
とかいう方針さえダイスに狂わされて
おまえ、もしかしらたら、
ソーサラーで生まれて来て
魔導師なのに1人で冒険を志すとか
おかしな話になるんやでww
サイコロが、予定を全部壊すんよww
これはやってみるしかwwww」
ジルフィール:
「それで死んだらどうすんねんww」
GM:
「まぁ、死に難い話にはするけど
死んだら、そこで終わりww
サイコロの神の啓示で、
この作品終わりって事でww」
ジルフィール:
「おそろしいwww」
GM:
「ね?ローリング・ダイスってええやろ?」
ジルフィール:
「なんか、アレを思い出すな…
ロード○島戦記Ⅱのリプレイ。
それも後のリメイクプレイじゃなくて
コンプティークで当時連載されてた
最初は『D&D』のルール使ってやってた幻のプレイ。
それの主人公のオ○ソンさんじゃあるまいしww
ラストのバトルでの、DMの
『あっさり終わったんで悔しいんでデス系の攻撃だw』
ってやって、セービングスロー(魔法抵抗)に失敗して
『あれ?俺、死んじゃったwww』
『ちょ、死ぬなアホww それも主人公www
じゃぁ死者復活の魔法かけてやんよww
判定してwww』
『あれ?
その判定も失敗したんですけどwww』
『えーーー!?www ならもうしゃーねー
お前死んだww それは仕方ないww』
『あいやーーww ラストで死ぬ主人公www』
って、それでオルソ○は、死んだんだしなww
バーサーカーって設定も
当時、ジョ○ョの奇妙な冒険が流行ってて
それでオ○ソンが『URYYYYY!!』って
戦士で突撃して叫んでただけで
『こいつ、パー○と同じ脳筋リーダーのバーサーカーw
お前、狂戦士のアホw、流石二代目主人公リーダーww
初代の○ーンと同じ、無策無謀無茶の脳筋伝統ww』
ってそれだけだったのに、
後で小説で『良い話』に脚色されて
狂戦士の生まれの○ルソン、シー○スを護って戦死とか
『ちょっとww
あの間抜けなプレイを美談化し過ぎだろww』
ってなったんだからなww
それと同じ事起きるの!?www」
GM:
「何もかも懐かしいなwww
まぁそういう、
恐ろしさを実験しようじゃないのww
なんで、ちょっとまず、生まれ表、
2D6(6面サイコロ、2個振り)で
してみようやww」
ジルフィール:
「いきなり、
ダイスに運命決められるんかいなww
恐ろしいな、この話はww」
GM:
「まぁロードス島戦記○ンパニオンみたいな
職業固定のルールじゃなくて、SW系は
後で、スキルを別に取れるシステムなんで
できれば、
ファイター系に振って行って欲しいかなと」
ジルフィール:
「おけおけ。
まー物語的には剣振る戦士は格好いいもんな。
ともかく、ローリング・ダイス、
して運命決めるで!!」
GM:
「よろ!」
ジルフィール:『人間』生まれ表判定、2D6
1,2 : 1+2 = 3
GM:
「マジかww」
ジルフィール:
「マジで!?www」
GM:
「『魔導機士:マギテック』 が、
初期生まれwwww」
ジルフィール:
「村で冒険者に憧れる、
マギテックの少年って何やwww」
GM:
「俺が聞きたいわww
流石はローリング・ダイスwww
期待を裏切らない(?)
こっちの期待を崩壊させてくれるサイコロの神!!!!」
ジルフィール:
「これ、ヒロイン枠どうなるねんww」
シャナステア:
「ちょっといくわww
私も面白すぐるww」
シャナステア:『人間』生まれ表判定、2D6
1,4 : 1+4 = 5
シャナステア:
「マジなんですか!?www
このサイコロ、もう20年以上使ってるけど
1とか出やすくないです!? マジで!?ww」
GM:
「やべぇ…腹痛いwwwww
もう、これだけで、お腹いっぱい感ww
『魔法使い:ソーサラーOrコンジャラー』
なんそれwww
なんで、そんな低目なん、どっちもwww」
ジルフィール:
「サイコロに任せるとか、やっぱ駄目やろww
マギテック&ソーサラーOrコンジャラーで
後衛組2人で、
どないせーちゅーんじゃねんww」
GM:
「ちょっと、生まれボーナス経験点
2000点でファイター取ってwww
これはいろいろマズイwww
後衛二人では話にならんwww」
ジルフィール:
「それは能力値を、決めてからでは!?w」
GM:
「せやなwww じゃぁジルから
ABCDEF、振ってww
人間は全部2D6やから」
ジルフィール:
「さー、もっと面白い事になりそうwww」
A =「6,6」= 12
B =「5,6」= 11
C =「6,6」= 12
D =「3,5」= 8
E =「3,3」= 6
F =「3,3」= 6
ジルフィール:
「俺、これ、どこら辺、笑えばええんwww
サイコロの神様、遊び過ぎやろwww
どう考えても、
後衛キャラじゃん、この能量値www」
GM:
「うわぁ、
いきなり難度の高い状況来たなーww
どないしようwww」
ジルフィール:
「これでファイターのスキル取るのおかしくね?
マギテック&ファイターとか、ちょっと
取り方がキティやろ?ww
生命力が一番低い12よ!?www」
GM:
「器用と敏捷が高すぎるwww
完全な後衛のガンナーwww
じゃぁもう、ガンナーでいくかww」
ジルフィール:
「冒険の世界に憧れる、村で過ごしてた
マギテックのガンナーwww
こんなん、どうしろってのよwww」
シャナステア:
「これおもしろ過ぎるんで、
もっとカオスにする為に私
ソーサラーでいくわwww
回復役居ない、ガンナーとソーサラーの
後衛コンビ…
どんなんwww」
GM:
「サイコロの神、恐ろしいなぁwww
まぁ、ABCDEF、
全部振ってから、よろww」
シャナステア:
「ここが笑える結果になったら最高なのにwww」
A =「4,5」= 9
B =「4,4」= 8
C =「2,3」= 5
D =「6,3」= 9
E =「1,1」= 2
F =「1,2」= 3
シャナステア:
「やっちゃったーーーwww」
GM:
「サイコロの神、マジで悪魔過ぎるwww
これ、マジで、サイコロの数字なんよww
アホーーww
頭悪い、ソーサラーとか、どうするんwww
EF、ピンゾロと3とかってなんやねんwww」
シャナステア:
「幼馴染みが心配で付いていく、
ちょろインの
理由付けには、なるかとwww」
GM:
「笑わらわすなwwww
やっべーー、こんだけで、もうドラマwww
正に、ローリング・ダイスwww
作者も予想できない、大展開www」
シャナステア:
「あーこれは、ソーサラーなんかしたら
この2人全滅するわ…
コンジャラー(操霊術師)して
生命力回復とか狙わないと死ぬわwww
あーあーwww
能力値で決まる、基本職業ww」
GM:
「ダイスに任せるが故の運命やな…
抗えるのは職業選択の所だけかww」
シャナステア:
「ダイスという運命と立ち向かうの!!」
ジルフィール:
「話も始まってないのに
もう、何かと戦ってるwww
キャラメイキングだけで
戦うストーリーwww」
GM:
「じゃぁもう『経歴表』しましょうwww
好きなんだよこれww
ガープスとか、キャラ特徴で
『深い因縁がある』とかでCP貰うとか
笑えて良かったからのwww」
ジルフィール:
「いや、ガープスは、自分で取れたやん
過去の経歴のエッセンスはww
こっち、ダイス振りよww」
GM:
「黙れ、マギテックの小僧www
経歴表のエッセンスは3回にしよう
いくがよい! ジルフィール!」
ジルフィール:
「あいよーーーwww」
1つ目の経歴
1回目 1D6 => 4 → 経歴B表
2回目 1D6 => 6
3回目 1D6 => 2
6-2「自分にそっくりな人物を知っている」
2つ目の経歴
1回目 1D6 => 5 → 経歴B表
2回目 1D6 => 3
3回目 1D6 => 5
3-5「歳の離れた友人がいる(いた)」
3つ目の経歴
1回目 1D6 => 2 → 経歴A表
2回目 1D6 => 1
3回目 1D6 => 3
1-3「子供の頃に家出した事がある」
結果:
「自分にそっくりな人物を知っている」
「歳の離れた友人がいる(いた)」
「子供の頃に家出した事がある」
GM:
「それは、なんか都合良い感じの集めたな!
出て行ける理由はできそうだ!
次、シャナステア!」
シャナステア:
「はいはーい」
1つ目の経歴
1回目 1D6 => 5 → 経歴B表
2回目 1D6 => 1
3回目 1D6 => 1
1-1「大きな失敗をした事がある」
2つ目の経歴
1回目 1D6 => 2 → 経歴A表
2回目 1D6 => 1
3回目 1D6 => 4
1-4「破産した事がある」
3つ目の経歴
1回目 1D6 => 4 → 経歴B表
2回目 1D6 => 4
3回目 1D6 => 2
4-2「大喧嘩した事がある」
結果:
「大きな失敗をした事がある」
「破産した事がある」
「大喧嘩した事がある」
GM:
「また君も難易度高いのを集めてきたなww
まぁこれでなんか設定は作れるかな…
言語取得は、地方語でよかろうもん
装備品は次回にして、
初期経験点で、最終冒険者レベル決めてけれ
SW1.0と違って2.0は
冒険者レベルで、HPとMPが変わるらしい
HP=生命力+冒険者LV×3ですって
MP=精神力+魔法技能LV×3だと
ここら辺、変わったナー」
ジルフィール:
「じゃ、作るか…」
(………わりと長い調整時間)
ジルフィール:
「できたーーこんなんーー」
シャナステア:
「こっちはこうよん~~」
GM:
「んじゃ、まぁ今日はこれで良かろう
武装とかあるけど、
ちょっとこれだけ作るので
ヘロった…
装備買って、模擬戦するんは
明日にしよかーー」
ジルフィール:
「急いでるのう、マスター」
GM:
「しゃーねー1月6日のセッションが
50000点でキャラメイクスタートの
中級冒険者で、バトル物って事らしいんで
急いでSW1.0から2.0の
ルール変更を把握せんとな…
微細に違うだけで、ここまで違うと流石に…」
シャナステア:
「1.0の古代語魔法の内容が
ソーサラーとコンジュラーに
分離しているのがどーもね…
もしかして、どっちもスキル取らないと
1.0のソーサラー的に働けないのかも…」
GM:
「そんな感じがするんだよなー
だから、1人でもテストプレイしないと
1.0と2.0の違いを
把握できそうにないんだよねーー
まぁ、ともかくイントロストーリーするんで
ストーリー部
雑談部
戦闘類類会話
みたいな、会話フェーズ制でやってみたい感じ」
ジルフィール:
「ま、ともかくイントロよろ」
-------------------------------------------------
ストーリー部
シルフィール(愛称:ジル)は、やはり決意した。
「よし!今こそ、この村から冒険に出ていこう!」
数年前、
育ての親であり血は繋がっていないが兄的な
バルバロッサが冒険者としてこの村から旅立った。
だから自分も同じ様にこの村を出て
冒険者になろうと思っていたのだ。
だが、まだ幼かった時に
家出して冒険に出て行こうとして
幼馴染みのシャナステア
(愛称:シャナ)に引き留められ
まぁ色々とあって、
猛獣に襲われたシャナを助けて
その時に大怪我をし、
生死の境を彷徨った事がある。
弱い奴は冒険に出る事も敵わない。
それをあの時、知った。
だからこの村で、
自分の幼くして死に別れた父親の
その生業『魔導機師』という
魔法ガンナーの修行をしてきたのだ。
主に狩猟生活で技を鍛えてきたが、
それでも子供の頃よりは
腕が立つようになったと思う。
ならば今こそは、
あの時の猛獣さえ倒せて
冒険者として踏み出せる気がする。
そうだ、冒険に出よう!
冒険者になろう!
ジルはそう思った。
そう草原の上で寝そべって決心した時に
幼馴染みのシャナが
腰に手をやってジルを上から見ていた。
「何処に行く気なの?」
シャナがジルに問う。
「冒険」
ジルはシャナに返す。
「私はジルのお嫁さんになりたいんですけれど?」
シャナはとてもこっぱずかしい事を
平気で口にした。
「借金の事なら気にしなくていいのに…
元々アレは僕のミスで招いた事だよ…
父さんの遺産があったから、
それで払っただけじゃないか。
僕のお金でもないんだ。
あの事で、ずーっとシャナが引きずるのは
もういいんじゃないかな?」
そうジルは昔の腐れ縁…
しかしちょっとお金の話が絡んだ、
生臭い腐れ縁を一笑に付した。
「ジルが良くても私が駄目なの!
なにより、ずーっと私と一緒に居たじゃない!
こんな、嫁に行く歳になってる美人の幼馴染み、
いい加減、引き取ってくれるのが
良い男ってもんじゃないの?」
と、やっぱりこっぱずかしい事を
平然と言うシャナ。
「僕は所帯を持ちたいんじゃなくて
冒険者になりたいんだ…
そりゃ、シャナの事は…好きだけどさ…
でも、男に生まれて何の冒険もせずに
ただ村に籠もって美人の幼馴染みと
幸せに暮らしました、めでたしめでたし、じゃ
生まれて来た、沢山の面白さって
本当に見たのかな?
そう思うから…、だから僕は
この世界を旅して冒険したいんだよ…」
そうジルは言った。
互いに今まで色々と出来事を起こして
共に生きてきた2人だ。
恋慕の感情が無いといえば嘘だった。
それでも、それに勝る魅力が
『冒険』という言葉にはあった。
何より、死んだ父がそうだったのだ。
子はやっぱり親に似る者。
育ての親のバルバロッサも、
師匠であった父の冒険者の姿
それにアテられて、この村を出て行ったのだ。
だったら、やっぱり…どうしても…
「本当にもう、
あの馬鹿な貴方の義理の兄貴に
毒されちゃってさ…
まぁ…いいわ…
冒険者に憧れないジルなんて
やっぱりジルじゃないモノね?」
そう呆れた顔をして、ジルを見るシャナ。
「じゃ、僕が冒険に出て、ここに帰ってくるまで、
待っててくれるかい?」
そう、微妙にさり気ない
プロポーズでもしてみるジル。
「何言ってんの?
出て行って帰ってくるのを待つ?
寝ぼけた事を言ってるんじゃないわよ!」
その言葉にシャナの表情が強ばった。
「え?そこは、待つわじゃないの!」
期待してた返事とは真反対の物言いに
ちょっとだけ残念な気持ちになるジル。
「亭主一人で、冒険なんかに
行かせるわけないでしょう?
ジルが行くなら、私も行くわ!!」
「え?ええええ!!!!」
シャナはジルが思っているのとは
更に右斜め上な事を言い出した。
「そもそも、アンタと私は
魔法シュートのコンビ狩人なのよ?
貴方一人でどうしようっていうの!
剣で1人で戦える戦士でもない
後衛戦闘の専門家が!!」
とシャナはジルのとても痛いところを突いた。
「それを言ったらシャナだって
魔法使いなんだから…
後衛専門だと思うんですが…」
この「冒険に出たい」という思いとは裏腹に
冒険に出るにはあまりにも苦しいカードを
生まれた初っ端から引いてしまっているジルには
長年の相棒の言葉は、哀しいほど説得力があった。
しかし、だからといって、その相棒も
自分のスキルを最大に生かす相棒かというと…
お互いに後衛専門のスキル持ち…
狩人では無双できたが
しかし「冒険」となると如何か?
この『壁』が居ないという、恐ろしいハンデを
お互いにカードで引いているのだから
『壁が無い』という事で苦労するのは
互いに同じ様にジルには思えた。
「まぁこれが戦士見習いの少年と
精霊使いの軽戦士美少女なら
もっと絵に成った光景でしょうけれど
哀しいけれど、これが現実よ…
運命の神様には逆らえないわ!
それでもジルが冒険に出たいって言うのなら
私は貴方の隣で、
エンチャントウェポンをかけてあげる!」
「僕の後ろじゃないんだね…」
「そうよ貴方の隣なのよジル。
もっと現実を見て、マギテックのガンナー」
シャナのとても”クール”な言葉に
ジルは心の底から泣いた。
嗚呼、なんで僕の父さん、
戦士の冒険者じゃなかったんだろう…
この、幼馴染みと並んで
後ろから撃たなければならない自分に
シルは涙して、冒険の決意をしたのだった。
-----------------------------------------
雑談部
ジルフィール:
「切ないな… このイントロ…」
シャナステア:
「なんか、ラブってるイントロだけど
どっちも冴えないのが泣けるわね…」
GM:
「まぁこれこそが”ローリング・ダイス”さ。
サイコロだけが未来を知っている。
GMさえも、サイコロの出目を
文字でフォローするしかない、
エターナルになるの確定っぽい
素晴らしい実験作」
ジル:
「うーん、
セッションはどう転がっても終わるけど
キャンペーンシナリオになると
エターナルになる確率は高いし
そんなモンじゃないかな…」
シャナ:
「ジル、それは言わない約束よ…
中高校生で、キャンペーンやって
ちゃんと終わらせるのは難しいわ…」
ジル:
「せやな…」
GM:
「ともかく
キャラメイキングで時間使ったんで
今回はここまでにするけれど
ちょっと、ゴブリンでも殴って
システムの偏差を知らないと
話にならんので、
次回はお金問題と、ゴブリン殴りだな」
ジル:
「格好良く、
このまま村出るんとちゃうんかいな!」
GM:
「お前は、パー○じゃねーんだよ!
マギテックのガンナーが!!
まだ、銃も買ってないんやぞ!!」
ジル:
「しくしくしく…
SWでガンナーってなんやねん…
びっくりの大変更やな…」
GM:
「俺も、この職業だけはびびったwww
まいったなぁ…
ソードワールドで、ガンナーってなーw
『剣の世界』ってタイトルなのにwww」
これは、うん、1人とはいえ、TRPG型キャンぺーンなんで、
2週間に1回とか1ヶ月に1回とか、
TRPGのセッションみたいに、ダラダラいきますわーー