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三代目魔王の挑戦  作者: シバトヨ
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トーナメントに挑戦!

お久しぶりです。

かなり長い期間空いてしまいましたが、頑張って更新していきますので、首を長くして待っていてください。


それでは、どうぞ!

 いやー、スッキリした。

 バトルロワイヤルという名の無双ゲームだったが、余裕で勝ち残った。

 そして、クサリさんが初戦敗退するという奇跡を信じたが……まぁ、平然と勝ってたよね。

 むしろ、クサリさん達と俺らの力量が、遥かに違うと確信した。

 だって、選手全員を無傷で場外送りだぜ?

 違うブロックで良かったと、心底思う。

「ところで、優勝賞品ってなんだよ?」

 バトルロワイヤルが始まる前に、俺にもったいつけるように言ってたからな。

「あぁん? まだ、初戦を戦ってねぇだろ?」

「はぁ!?」

 なに言ってんだ!?

「戦っただろ?」

 俺が確認すると、ネグはあぁと言って説明する。

「さっきのは、予選だ。初戦は、2試合後にあるから。それに勝ったらって意味だ」

「おい!」

 お前は、そういう説明が抜けてるんだよ!

 なんで……まぁいい。

「次の試合で勝ったら、キチンと教えろよ?」

「あぁ、分かってるよ」

 本当に分かってるんだろうな?

 そんなやり取りをしていると、あっという間に俺たちの番になった。


 フィールドの焦げ跡は、綺麗に消えていた。

 どんなマジックを使ったのか、知りたいぐらいだ。

「相手チームは、火力重視の披召喚者を出すことで有名だ」

「披召喚者って?」

「おっさんみたいに召喚された人のことだ。アイツは、ケンタウロスとか巨人とか、そういった馬鹿力の奴を出してくるから」

 コイツ、未だにおっさん言うな。

 なんか……馴れた。本当は、馴れて欲しくなかったが。

「まぁ、問題ねぇよ」

 パワーなら、俺も自信あるし。

『それでは、ネグ・ディザイア選手、アルゴ・ガンナ選手は、ステージの上へと移動してください』

「よし! おっさん、行くぞ!」

「あぁ!」

 アナウンスに呼ばれてフィールドへと立つ。


『レディース! アン! ジェントルメン!!』

 英語なんだろうが、変な気合いの入れ方で、変な風に聞こえる。

 マイクも、時々キンキンなってるし。うるせぇ。

『お待たせしましたぁ!! ただ今より! ネグ・ディザイア選手対アルゴ・ガンナ選手の試合を始めます!!』

 騒々しいアナウンスの後に、ドラの音が鳴り響く。

「早速、切り札投入だぜ!」

 アルゴとか言う巨漢は、1枚の赤い札を取り出す。

「げっ!? いきなりかよ!!?」

「なにがだ?」

 全然、理解できていない俺を置いて驚くネグ。

 なに? ヤバイの?

「こいっ! ミノタウロス!!」

 赤い札をステージへと投げつける男。

 すると、赤い札が燃え、火柱をあげる。

 そして、その中から、3メートルほどの巨大な影が写し出される。

「おっさん! 気張ってくれよ!!」

 やがて火柱が消えると、そこには俺の二倍ぐらいの人が立っていた。

 頭には、鋭い角が2本も生えている。

 あれに刺されたら痛いだろうなぁ~。

「叩き潰せ!」

 アルゴという男が、偉っそうに命令する。

 俺なら、命令口調の巨漢を叩き潰すところだ。

 だが、召喚されたミノタウロスは、律儀にも命令に従う。

「ウモォォオオオ!」

 牛みたいな鳴き声を辺りに撒き散らしながら、両手を固く握り、俺の頭を目掛けて叩きつける。

「おっちゃん!!?」

「大丈夫だって。コレくらい、なんともねぇよ」

 コレよりすごい力で圧倒されたこともあるんだぜ?

 俺は、左の手のひらでミノタウロスの攻撃を受け止めた。

「さて、ミノタウロスには、悪いけど、吹っ飛んでもらうぜ?」

 右腕に魔力を注ぐ。

 渾身の攻撃を受け止められたことと、突然、魔力が増加したことにより、ミノタウロスは拳を引いて逃げようとする。

「吹っ飛べぇ!!」

 ミノタウロスの腹部に拳を決める俺。

 あまりの威力にミノタウロスの体が、空中に舞う。

 そして、勢いのままにステージの外へと追い出される。

 飛ばされたミノタウロスは、痛みに耐えきれなかったのか、地面に着地する前に光の粒子となって消えていった。

 ネグに聞いたんだが、この光の粒子は、披召喚者が元の世界に帰った証らしい。

「おっさん! マジですげぇな!!」

 後ろで退避していたネグが、感心しながら近づいてくる。

「本当に凄いと思ってるなら、ちょっとは敬ったらどうなんだ?」

 全然、誉められてねぇ気がするんだよ。

 そんな二人に、もはや戦意喪失したアルゴは、降参して、俺らの勝利となった。


「そんじゃ、約束通りに教えてやるよ」

 選手控え室にて、ネグから優勝商品について聞くことになった。

 この控え室は、バトルロワイヤルに勝ち抜いた人らに1部屋ずつ割り当てられている。

 クサリさん達も別の部屋にいるだろう。

「優勝商品は、コレだ!」

 そう言って、ネグは1枚の紙を手渡してくる。

「……読めねぇんだけど」

「あぁ、そうだったな。すまんすまん」

 俺は、この世界の時が全く読めない。

 会話は出来るけど、読み書きが出来ないって意外と不便なんだよなぁー。書き置きとかも出来ないし。

「えぇーっとだな。優勝者には、純金のメダルが与えられるのだぁ!」

「な、なにぃー(棒)」

 いや、正直。貰ってもどうしようもなくねぇ?

 一応、ネグのテンションに乗ってやったけど。

「断言する!」

 ネグは机の上に乗って、大声で宣言した。

 ってか、机に乗るなよ。汚ねぇ。

「コレを売れば、俺の学園生活はリッチになる!」

「あぁ、そうですか」

 なんと言うか……どこまでも欲望に素直な奴だなぁ~って感心しそうになった。

「だからおっちゃん!」

 俺の手をとって、懇願するように言う。

「あのメイドさんにも「無理だな」勝って、最後まで言わせろよぉー!」

「先に言っとくが、絶対に勝てんぞ?」

 あのクサリさんに勝つとしたら、両手両足を縛り上げて、場外へ叩き落とす以外、考えられない。

 まぁ……縛り上げるのも無理なんだが。

「お前は、クサリさんの強さを知らねぇから、そんなお気楽なことを言えるんだよ!」

 俺が叫ぶと、真面目な顔をして告げるネグ。

「おっちゃん。人間、死ぬ気でやれば、何とかなるんだぜ」

 キラーンって効果音がなりそうな笑顔で言いやがった。

 クサリさんに勝つためには、人生を10回ほどリセットしないと無理じゃねぇかな?

『それでは、第二試合を開始します。選手の皆さんは、ステージ裏まで集合してください』

「おっと、集合時間だ。おっちゃん、2試合目も頼んだぜ!」

 本当にお気楽だよなぁー。


「ネグ! もっと下がれ!」

「これ以上は無理だ!」

 3メートルほどの巨人が今度の相手だ。

 だが、その巨人からの猛攻が凄すぎて、後ろに押されつつある。

 何とかガードしているが、それでも相手の体重が乗った攻撃。徐々に後ろへと下げられていく。

 ヤバイな。このままだと、二人ともが場外へ出ちまって失格になる。

「ちょっと熱いけど、我慢しろよ! 『炎の鎧』!」

「はっ!? あっつ!!?」

 ネグを燃やさないように、火加減を調節して『炎の鎧』を発動する。

 熱気だけで済んだんだ。ありがたく思ってほしい。

 俺が炎に包まれると、相手の攻撃がやんだ。

 そりゃ、素手で火だるま人間に殴る奴なんて、そうそう居ないだろう。

「今度は、こっちの番だな!」

 がら空きの胴体にタックルを喰らわせる。

 もろに食らった巨人は、熱さに驚いて、地団駄を踏む。

「うおぅ!!?」

 地震でも起きているような錯覚を覚えるほど、フィールドが揺らされる。

 だが俺は、なりふり構わずに巨人へと反撃。

「『火炎・剛打連拳』!」

 炎に包まれた拳を何発も叩き込む。

 熱さと鈍い痛みにドンドン後ろへ下がっていく巨人。

 そして、凄まじい地響きをたてた。

「勝者! ネグ・ディザイア選手!!」

 コレで二回戦突破!……あと3戦でクサリさんとだ。

未だに短編ですが、本編の方も書いていきます(更新は、この短編が終わってから)。

たぶん次で、短編終了です。

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