表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
三代目魔王の挑戦  作者: シバトヨ
68/179

魔王様の看護に挑戦します。

お久しぶりです。

突然ですが、宣伝をします!


先日から新連載を始めました!

『召喚!ハイスクール!!』って言います!学園モノです!

召喚!もしちゃいます!三代目よりもギャグを多めにぶちこんでいきたいと思っています!

ぜひ、よろしくお願いします!


では、本編の方を……どうぞ!

「ねぇ、クサリ?」

「はい、なんでしょうか?」

後ろにいたオル様に、スカートの(すそ)をチョンチョン引っ張られ、そちらを向く。

「魔王様を独りにしていいの?」

やはりというか、何というか。

「この森は、攻撃的な生物は住んでおりませんので、その点は大丈夫でしょう。問題は……」

「問題は?」

「問題は、あの状態の魔王様では、使い物にならない……ということです」

「なっ!クサリ!?」

「酷いことを言っている自覚はあります。……ですが、神界(じんかい)の兵士らが攻めてきた今、一人でも多くの戦力が必要になります」

それなのに魔王様は……!

「く、クサリ?」

「い、いえ……なんでもありません」

気がつけば、拳を握っていたようです。

その様子をオル様が不安そうに見て、疑問に抱いたのでしょうか?首をかしげています。

魔王様があの調子では、オル様も戦うことが出来ないでしょう。

なんせ、オル様の力を引き出せるのは、今のところ……

「あなただけなんですから……」


「それで?あの野郎の様子はどうなんだよ?」

偉そうに……このゴミが。

途中までオル様と城に戻って来たのですが、やはり、魔王様が心配なオル様は、森へと再び入っていきました。

私は、復興作業の続きをするべく、魔王城の屋上へと来たところです。

「魔王様は、魔力不安定で自身の魔法も、オル様の能力も使えませんでした」

「……………………そうか」

先ほどまでケラケラ笑っていたのが嘘のように、真面目に真剣な顔をして考え事を始めるダスター……間違えました、ガスター。

私にとっては、初めての事なので、少々うれしく思います。

「今が、絶好の機会ってわけか」

「いったい、何をする気ですか?」

「な~に、ちょっと仕返しをだな……」

……感心した私がバカでした。

やっぱり、ゴミでしたね。この方は。

「そういや、リリンは何処にいるんだ?」

「奥方様は、書斎におられます。……まさかとは、思いますが、奥方様まで巻き込んで、仕返しをされるおつもりですか?」

「そ、そんなわけねぇだろ! ……大丈夫だ、ただ単に用事があるだけだ」

本当でしょうか……。

「その目は、疑ってるな? 大丈夫だから! リリンはそんなに暇人じゃねぇだろ?」

「まぁ、それもそうですね」

「じゃ! 俺は、書斎に行くから!」

あっ! ……逃げた。

「はぁ~……魔王様」

今の私に出来ることは、理由を調べることですね。

「図書館に(こも)りますか……」

私は、残り少ない復興作業をシェリーに任せ、久方ぶりに魔界中央図書館へと足を運びました。


「ここに来るのも、20年ぶり……ですか……」

以前は、よく籠っていましたからね。


私は、サキュバス族の生まれなのですが、異常に魔力値が低く、周囲の子供達のように幻影魔法や魔力吸収をするのも精一杯な出来損ないでした。

そんな私は、図書館に籠り、魔力が低いならばそれを補う方法はないのかと……必死に書物を漁りました。

……結果は、そんな都合のいい方法は、存在しないと言うことです。

確かに、魔力の低い種族もいますが、そういった種族たちは、それ相応の身体を備えており、私には出来ないものでした。

(なか)ば、諦めていたところを初代魔王様に拾われたというわけです。

「今思えば、なぜ、初代魔王様がここを訪れたのでしょうか」

その答えはもう…………得られませんが。


「魔力関連は…………ここですね」

魔力に関係する病気や特殊な症状を一覧にして記された書物を手に取り、近くの椅子へで読み始めました。

しかし、どうにも魔王様の症状に当てはまるモノは、一覧にはないようです。

……年号が古いんでしょうか?


最新版を探しては、見つけてや一字一句読み取り、をひたすら繰り返しましたが、見つかりませんでした。

『閉館のお時間となりました。まだ、書物を借りられる方は、速やかに……』

柱に備え付けられた時計を見ると、17時を指そうとしていました。

図書館の閉館時間は、17時なので、もう出なければ。

「……仕方がありません。今日のところは、帰りますか」

名残惜しいですが、また明日も来ればいいだけのことです。


私は高く積まれた本を返却棚に置いて、図書館をあとにしました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ