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三代目魔王の挑戦  作者: シバトヨ
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久しぶりの単独交渉に挑戦します。

どうも、お久しぶりです。

学業が少し忙しくなりまして、執筆スピードが、大幅に遅れていますが、

首を長くしてお待ちして頂けると幸いです。

感想なども待ってます。

現在、私 クサリ・スクスは、聖都「フィノ・ベルン」の城の牢屋におります。


魔王様のことが、かなり心配ですが、ここは、信じて今の私にできることをしなければなりません。

幸いにも、この城の主と同盟交渉することが、今回の目的です。

……私としては、あまり気が進みませんが、単独で交渉するしかありません。

『ペルン』での領主と友好領土を勝手に交わした時以来ですね。……1年ぶりですか。

そんなことを思っていると、足音が、聞こえてきました。

石畳で出来た地下牢なので、音が響くようですね。人数にして2人といったところでしょうか?


「…………。」

「………………!」

見張りの方と何かを話しているようですね。……もめているようにも聞こえますが。


会話が終わったのか、再び足音がすると、今回の旅の目的の相手『聖女』が、姿を現した。

「やっほー。気分はどう?」

底抜けに明るい口調は、私をからかうような態度をあからさまにしている。

おまけに、本来ならば、護衛の1人でもつけるはずのところを、たった一人で私の目の前にいる。

「……最悪ですね。」

……ホントに最悪です。

初代魔王様を倒した、英雄の一人が、私の目の前にいるのですから。

「それはよかった。で?なんでつかまってるの?」

「捕まえておきながら、そんなことを言いますか?この女狐。」

魔王様を倒したのは、今からおおよそ200年前。

私たち、魔族や魔人には、寿命の範囲内であるものの、普通の人間が、そんなに生きれるはずもない。

「キツネっていいわよね。毛並みがふかふかしてて。」

……嫌味すら通用しないのか。


敵意むき出しの私に対して、女狐は、気にも留めずに聞いてくる。

「それに、あたしが言いたいのは、本気を出せば、この領土1つくらい落とすことなんて簡単でしょって話。それをしなかったのは、私たちと同盟でも結ばないかって交渉に来たのでしょう?」

「…………。」

どこまで知ってるんでしょうか?

私は、疑問を顔に出さないようにだんまりを続ける。

「同盟の話なんだけど、別に結ぶのは、構わないわ。」

「えっ!」

意外な返答に、正直驚く。

だが、女狐のことだ。何らかの厳しい条件を飲ませに来るだろう。

そんな覚悟をしていると、やはり、予想通りに条件を提示してきた。

「まぁ。タダでとは、行かないけどね。同盟を結ぶ前に今の魔王の力を知りたいんだけど。」

「……正直、私も知りません。」

「側近のあなたですら、……いいえ、『あなた』ですら、推し量ることが出来ないの?」

改めて強調される『あなた』の分部に少しだけ怒りを覚えてしまう。

「……そうです。そちらは、どこまで情報として知っているのでしょうか?」


うーん。と考えだしてしまう女狐。

「なら、こうしましょう!今から5日後にあなたを公開処刑します。」

「なっ!」

何を突然言い出すのでしょうか!?そんなことをしたら!

「そんなことをしたら、ま「魔王様が、助けるために飛び込んでくるじゃない」お……。そうです。」

「飛び込んできた魔王をあたしたち『姫騎士領』の兵士で攻撃をする。まぁ、向こうもこっちも殺し合いをするように本気を出さざるを得ないけど。」

「……本気で言ってるのですか?」

「半分本気。けど、半分は、冗談ね。」

怒りのあまり、この女狐を殺してやろうかと考えてしまう。

「まぁまぁ。そんなに怒らないでよ。こっちは、手加減して、殺さないようにするんだから。」

「…………魔王様の力試しをするということですか……。」

「うん。そうゆうこと。」

魔王様の能力値を『サーチ』で調べても、筋力などの値は、わかる。しかし、魔力値だけは、常に0だった。もし、戦闘能力を調べるのならば、やはり、模擬戦などで戦わなければならない。

「都合よくあなたが捕まっているから、『5日後に闘技場にて魔王の側近を公開処刑にいたす』なんて宣伝すれば、いやでも釣れるでしょ。今の魔王なら。」

……確かに、釣れるだろう。罠と知っていても、助けに来てしまうだろう。

「…………一つ聞きたいのですが、あなたは、どこまで知ってるんですか。」

私の質問に対して、女狐は、封筒を取り出してこっちに見せた。

「この封筒はね、『勇者領』で絶賛スパイ中の兵士が、真心を込めて書いてくれたいわゆるラブレターなの。そして、その中に3代目魔王のことが、書かれていたわ。」

「物好きがいたものですね。」

「まぁ、その物好きさんから今の魔王なら、『奴』も倒せるんじゃないかって書かれていたからね。」

「ッ!!」

『奴』を知ってる人物なんて、この世に数人しかいないじゃないですか!!

「その物好きって!!」

「えぇ、『勇者領』のトップ『国王』ですよ。」

……それって、スパイですか?

「国王が、倒せるかもしれないなんて言い出したら、力試しをしたいのが、奴を直接見たものの務めだと思うんだけど?……どう、公開処刑に参加してくれない?」

「……一つだけ、条件があります。」

私は、悩んだ末に同盟とは、別の条件を一つ提示した。

女狐も、この条件と同盟を了承したうえで、私は、公開処刑に参加することを了承した。

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