初めての道具造りに挑戦!
「で、できた……!」
魔王七つ道具を造る。
そんな無理難題を出されたわけだが、初代魔王のアドバイスやちっさいクサリさんの全面協力により、俺専用の道具ができた。
長かった……すごく長かった。
具体的には一年くらいかかった気がする。
「いえ、まだ二日ちょっとですね」
「………………」
らしいです。
というか、二日?
「マジで二日? もっと長いことやらされていた気がするんですけど?」
「寝ている間も作業をさせたからな。体力的にも、とんでもねぇ消費をしてると思うぞ?」
おい。なんてブラックなことをしてくれてたんだよ。
「まぁいい。それよりも、これで俺は帰れるんだな?」
「「さぁ?」」
え?
「そんな流れじゃなかったのか?」
「その辺はトーテムポールだっけか? そいつらに聞いてくれよ」
……それもそうか。
「で? どうなんだよ?」
近くをフヨフヨしているトーテムポールに聞く。
トーテムポールに聞くっていうと、おかしな発言をしているみたいだな。今更だけど。
「あぁそうだな。もう少しで時間切れになるから、帰れるぞ?」
時間制限があったのかよ。
もっと早く教えてほしいもんだな。
「まぁ時間で戻れるらしいから、とりあえずは寝る!」
起きたら元の時間軸に戻っている事だろう。
「そうか。そんじゃあな」
初代魔王は意外とあっさりしてんだな。
「そのまま永眠でもすればいいのに」
俺に何か恨みでもあるの?
元の世界に戻ったら、クサリさんにお休みでもあげようかな。
思い当たる点といえば、それくらいしかないし。
そして俺は、眠りについた。




