久しぶりの王都に帰還
お久しぶりです!
今、世界全土を巻き込んでの戦いになってるので、話が飛んで飛んで分かり辛いと思います。
今回は、ちょうど終止符が打たれた戦場もあるので、そこいらの「まとめ」みたいな話です。
それでは、本編の方をどうぞ!
「…………そうか」
体の痛みに顔を歪めながら、2代目魔王の説明を聞いた僕は、体を真っ白なベッドへと預けた。
2代目の説明で分かったのは、今の戦争がどういう目的で始まったのか。それと、簡単な現状だ。
まずは、現状を整理しようか。
僕が納めている勇者領は、2代目が引き連れてきた魔界の兵士達により勝利することができた。
と言っても、一時的な勝利であって、戦争に勝ったわけじゃない。緊張状態は今も続いている。
師匠は2代目によって倒されたのも、この近辺が平和なことに貢献しているだろう。
次に姫騎士領だが……こっちは、聖女の夫がついているから問題ない。少なくとも、奴が出てこなければだが……。
仮に、姿を表したのならば好都合だ。
「確実に仕留めてやる……!」
たとえ、ボロボロの状態でも、刺し違える覚悟はある。これは、国王になった者の使命であり、僕個人の感情でもある。
「では、ココと姫騎士領は問題ないとして……魔王領は大丈夫なのかい?」
魔王領だけ、増援の話を聞いていない。
魔界の代表は、大陸の避難民を受け入れているところだから、彼女がこっちに来ることはない。
2代目は、僕の目の前にいるし、他に思い当たる戦力はない。
「おいおい……一人だけ忘れてるぞ?」
そう言われて、僕は思い出した。
半年ほど前に呼び出された彼女の存在を。
「いや、しかし……彼女は、神界の兵士を相手に戦えるのかい?」
「その点は心配するな。……あのアホより凄いぞ?」
確かに、魔王君と同じく、魔力の枯渇は無さそうだが……そもそも彼女は戦闘の経験が少ないはず。
それなのに、2代目は心配ないと断言する。
「それにな……あのババアの師匠は、性悪ジゴロだぞ? 半年どころか才能次第では、半日で俺らと同レベルになるだろうに」
2代目の言う「性悪ジゴロ」は聖女の夫のことで、「ババア」は3代目のお姉さんのことだろう。彼女は、まだ20代立ったと思うんだが……?
しかし、
「それは、基礎が出来ていての話だろう? 葵さんは、こっちに来るまで魔力の存在すら知らないはずだ」
「だから、最初は俺も不安に思ったさ。だけどな……」
2代目は、窓の外を眺めて言う。
「正直……今のババアに勝てる気がしねぇんだよ。たとえ、本気だったとしてもな」
「……………………」
いつも自信過剰な2代目に、こんなセリフを吐かせるなんて。
彼女……いや、棚部家とは、いったい…………?




